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スティーヴ・モーズ 関節炎との闘いを語る 「演奏に励む日々は終わりに近づいている」

2025/10/23 20:24掲載
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Steve Morse
Steve Morse
ディープ・パープル(Deep Purple)ディキシー・ドレッグス(Dixie Dregs)フライング・カラーズ(Flying Colors)などでの活躍でも知られるギタリストのスティーヴ・モーズ(Steve Morse)。MusicRadarの新しいインタビューの中で、関節炎との闘いを語っています。

モーズは昨年には「数十年間、毎日約1万音符を練習した」結果、右手首の軟骨がもうないことを明かしていました。今回のインタビューの中で、パフォーマンスアーティストとしての将来について「パフォーマンスに励む日々は終わりに近づいていると思う」と明かしています。

モーズはMusicRadarの新しいインタビューの中でこう話しています。

「関節の骨によって角度を変えると痛みの度合いが違うから、ピッキングの新しいやり方をいくつか考えなきゃいけなかった。演奏中、僕がやり方を変えていくのがわかると思う。今夜の公演でも、ずっと変えることになると思うよ。

ピックのいろいろな持ち方や角度、腕を曲げるべきか、肘からピッキングするべきか、そういうことを練習しなければならない。それは…本当に大変だよ。関節炎が進行していく中で演奏を続けるには、本当に、心底、心底、演奏したいという気持ちがないとできないんだ」

2週間前は問題なかったのに、最近になって気になり始めたパートもあるという。

「10日前まではできていた。単に無理をしすぎた結果だよ。急に、こうやってピックを持つ動きができなくなったので、変えないといけない。難しいね」

彼は手には、手首の炎症を抑えるために繰り返し受けた治療による放射線火傷があります。計6か所も。

モーズは、自分があとどれくらい続けられるかという不確実性の中で生きなければならないため、もし現時点で、バンド加入のオファーが来ても、それを受け入れるか確信が持てないという。

「自分にできるかどうか分からない。万全の状態じゃない。やると決めたら、それをやり遂げ、最高の結果を出すのが僕の流儀だ。でも今は分からない。これからどうなるのか分からない。目が覚めたとき、手が動くかどうかもわからない。これまでは動いてくれた。これまでは全部のライヴをこなせている。でも、わからないんだ。

パフォーマンスに励む日々は終わりに近づいていると思う。その時間は閉まりつつある。でも、作曲や、他のミュージシャンたちの助けを借りながらパフォーマンスは行うことは十分あり得る。未来は見える。ただ、雇われギタリストになる未来は想像できない。今のプレイヤーたちのレベルには到底及ばないから。それにギタリストなんて、本当にたくさんいるしね。

確かに、この症状と向き合うのは、時に本当に、本当に、本当にフラストレーションがたまる。でも一方で、僕を知っている友人たちは、僕のことを“何でも直せる男”だと思っている。壊れていると認めるよりも、僕は何でも直そうとする。分解して配線し直す。部品を交換する。スイッチを外して、別の何かに取り替える。とにかく、どうにかして動くようにする。演奏に対しても同じ気持ちだ。壊れていても、必ず道を見つけるよ」