Judas Priest & Ozzy Osbourne / War Pigs (Charity Version)
ジューダス・プリースト(Judas Priest) は、
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne) をフィーチャーした「War Pigs」の新ヴァージョン「War Pigs (Charity Version)」を9月末に公開しました。
ロブ・ハルフォード(Rob Halford) によると、オジーは生前、このヴァージョンを聴いて「笑顔でとても幸せそうだった。心の底から興奮して喜んでいた」と明かす。
プリーストは先約があったため、
ブラック・サバス(Black Sabbath) とオジーの最終公演『Back To The Beginning』には参加できませんでした。その代わりにプリーストはサバス「War Pigs」のカヴァーを公演にあわせて発表しました。その後、このカヴァーにはオジーとロブのデュエット・ヴァージョンがあることが明らかにされ、そのヴァージョンは「War Pigs (Charity Version)」としてリリースされました。
ロブ・ハルフォードは米ビルボード誌の新しいインタビューの中で、こう語っています。
「俺たち全員にとって何よりの喜びだったのは、彼とシャロンが最終ミックスを聴き終えた時、彼がニヤニヤしていて、笑顔でとても幸せそうだったことなんだ。そのことはシャロンから届いた手紙で知ったんだけど、彼は特別な形で俺たちと音楽的に一緒に何かできたことに、心の底から興奮して喜んでいたと書かれていた。だから、彼がそうしてくれてから、わずか2週間後にあんな形で旅立ってしまったなんて、本当に信じられなかったよ。
世界中の何百万人ものメタルヘッズに愛されている曲で、両バンドの歴史上初めて共演できたことは、本当に美しく、そして俺たちにとってとても胸を打つ体験だった。この形でプリーストとサバスが共演するなんて、まさにセンセーショナルだよ。
『Back to the Beginning』に参加できなかったのは、本当に悔しかった。でもすぐにこう考えたんだ。“俺たちにできることはないか? オジーやサバス、このイベントに対して、彼らやバンド、そして全員への愛を示すために何か捧げられるものはない?”とね。
俺たちは(“War Pigs”のカヴァーを)“ジューダス・プリースト流ヘヴィメタル”に仕上げた。あまりにも傑出したクラシックな曲だから、下手に手を加えようものなら台無しになる。楽曲の核となる要素に忠実であるべきで、実際そうした。プリーストの要素を少し加えたのは、俺たちの特徴的な味をこの曲に込めたかったから。みんなが素晴らしい仕事をしてくれたよ。
(シャロン・オズボーンからは一つ提案が戻ってきたという)
彼女は“ねえ、オジーがロブと一緒にこの曲で歌う可能性はないかしら?”と言っていた。俺は小躍りしたよ。人生で初めてオジーと一緒に歌うチャンスが巡ってきたんだからね。それで実現させたんだ。
この曲での俺の歌い方は、オジーと同じ領域にある。オジーの真似をしようとしているなんて絶対に言わない。ただそういう歌い方……たぶんバーミンガムの水のせいか、いや、バーミンガムのビールのせいかもしれないね。だって俺たち二人とも飲んでたしね…とにかく俺たちの声は本当に驚くほどよく合うんだ。ちょっと不気味なくらい。オジーが歌うとき、俺が歌うとき、その二つの声が合わさると絶対的に魔法みたいなんだよ。メタル史に残る偉大な瞬間に、きちんと敬意を払うことができたのが本当に嬉しいんだ。
(とはいえ、ハルフォードはオジーが亡くなってからしばらくの間、“War Pigs (Charity Version)”を聴くことができなかったという。
30秒聴いただけで、感情が込み上げてきて、どうしても止めなきゃならなかった。オジーと同じ瞬間を体験する体験は、俺にとってあまりにも強烈で、あまりにも近すぎた。今も悲しみは癒えていない。彼への友情と愛情ゆえに、今でも本当に辛い。曲全体を途切れずに聴けるようになるまで時間がかかったが、今はできるよ」
このヴァージョンの収益の全額は、グレン・ティプトン・パーキンソンズ基金およびキュア・パーキンソンズに寄付されます。このチャリティ企画はプリースト側から提案され、シャロン・オズボーンも快諾しました。
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