HOME > ニュース >

ヤードバーズの創設メンバー クリス・ドレヤ死去

2025/10/03 08:36掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Chris Dreja
Chris Dreja
ヤードバーズ(The Yardbirds)の創設メンバーで、リズム・ギタリスト兼ベーシストとして活躍したクリス・ドレヤ(Chris Dreja)が死去。彼の義姉妹のミュリエル・レヴィがSNSで発表。79歳でした。

以下、声明より

「義兄弟であるクリス・ドレヤが長年にわたる健康上の問題の末、永眠したことを深い悲しみと共にお知らせいたします。伝説的バンド、ヤードバーズの元メンバーで、リズム・ギタリスト兼ベーシストとして活躍しました。長年にわたり彼を支えてきた姉妹のケイト、そして娘のジャッキーと共に悲しみを分かち合っています。どうか安らかにお眠りください」

また訃報を受け、ジミー・ペイジはSNSで追悼コメントを発表しています。

「今日、伝説的バンドのヤードバーズでリズムギター、後にベースを情熱的に演奏したミュージシャン、クリス・ドレヤが亡くなったと聞きました。久しく会っていなかったが、会っておけばよかった。安らかに眠れ、クリス」

クリス・ドレヤは1945年、イングランドのサリー州サービトン生まれ。兄弟の紹介でギタリストのアンソニー・トップ・トプハムと出会い、英国のブルース歌手ダスター・ベネットの公演で初共演を果たした。。

トプハムとドレヤは1963年にメトロポリタン・ブルース・カルテットを結成。間もなくヴォーカルのキース・レルフ、ドラマーのジム・マッカーティ、ギタリストのポール・サミュエル=スミスが加入。同年、バンド名をヤードバーズに変更した。

トプハム脱退後、エリック・クラプトンが後任となり、彼らは間もなくイギリス各地でのエネルギッシュなライヴで名を馳せ始める。その後の数年間、ヤードバーズは「For Your Love」「Heart Full of Soul」「Evil Hearted You」といったトップ10シングルをリリース。影響力のあるライヴ・アルバム『Five Live Yardbirds』も発表した。

クラプトンが1965年に脱退すると、ジェフ・ベックが後任となった。新ギタリストを迎えたヤードバーズは1966年、自身の名を冠したアルバム(通称『Roger the Engineer』)を録音。このアルバムのジャケット・カヴァーはドレヤによるものだった。ドレヤにはアルバム収録曲の多くを共作した。

1966年後半、サミュエル=スミスが脱退し、ジミー・ペイジが加入。ドレヤはベースに転向し、ヤードバーズ解散までその役割を担い続けた。その後間もなくベックが脱退した。

ヤードバーズは1968年に解散。ペイジは新バンド名を一時、ニュー・ヤードバーズと考えたが、後にレッド・ツェッペリンに変更した。ドレヤはバンド加入を打診されたが、写真への情熱を追求するため辞退した。

ドレヤはレッド・ツェッペリンのデビューアルバムのバックカヴァーに掲載されたバンドの写真を撮影し、その後、ビートルズ、ボブ・ディラン、ライチャス・ブラザーズ、アイク&ティナ・ターナー、アンディ・ウォーホルなど、数多くのアーティストの写真を撮影した。

1983年、ドレヤは元ヤードバーズのサミュエル=スミスとマッカーティと共にバンド、ボックス・オブ・フロッグス(Box of Frogs)を結成。1986年に解散するまで2枚のアルバムをリリースした。

1992年、ヤードバーズはドレヤとマッカーティを中心に新たなメンバーを加えて再結成した。

ドレヤは2012年と2013年に脳卒中を繰り返し、2013年7月にバンドからの引退を発表した。後任としてトップ・トプハムが加入した。

ドレヤの健康状態は、この1年でさらに悪化していた。