
Black Sabbath - Back To The Beginning -
メタリカ(Metallica)の
ロバート・トゥルヒーヨ(ロバート・トゥルージロ/Robert Trujillo)は、ポッドキャスト『The Metallica Report』の新しいインタビューの中で、
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)と
ブラック・サバス(Black Sabbath)の最終公演『Back To The Beginning』について語っています。
ブラック・サバスは、公演の2日前の7月3日に行われたサウンドチェックから凄かったと振り返っています。
「彼らがサウンドチェックをしている時、オジーはまだステージいなかった。それでも、彼らが楽器だけでウォームアップしているのを聴いただけでも、まったく別次元だった。まるでモハメド・アリがシャドーボクシングをしたり、スピードバッグを叩いているのを見ているような、それくらい強烈だった。クレイジーだよ、だってサバスがスタジアムで大音量の演奏でウォームアップしているんだから。まだウォームアップなのに、ドラムの短い即興的なフレーズやビル(ワード)が叩く部族的なビート、そしてギーザー(バトラ)がちょっと即興で弾いているのが聴こえるんだ。トニー(アイオミ)はジャズっぽいコードを散りばめながら演奏していた。そこから突然、“Into The Void”に突入したんだ。超スローで超ヘヴィ、彼らはただただ演奏を続けた。
観ていた全員―数人だけだったけど―ヘッドバンギングを始め、みんな笑顔だった。中には泣いている人もいた。あまりにも美しくて、あの瞬間を目撃した者なら誰しも、おそらく一生忘れられないほどの強烈な体験だった。本当に特別な日だった。(彼らの)曲が持つ力と、あの音楽がもたらす感覚が、俺たち全員に与える影響を目撃できて本当に嬉しかったよ」
トゥルヒーヨは公演当日については、こう話しています。
「間違いなく真の祝祭だった。サバスの音楽こそが種だったと言えるだろう。俺たちは皆、彼らのおかげで音楽のクリエイターとなり、彼らは俺たちの道を切り開いてくれた。彼らの生み出した音楽は、あまりにも独特だった。
(オジーの妻でマネージャーの)シャロンが“あれはオルタナティブだった”と言っていたのを覚えている。(サバスが1960年代後半に登場した時)その音楽スタイルはオルタナティブだった。当時起こっていたどんなものとも全く違っていた。その理由はたくさんある。
例えば、ドラマーのビル・ワード。彼の演奏スタイルは非常に独特で、そのスウィング感はビッグバンドの音楽やビッグバンドスタイルを彷彿とさせる。彼にはそうした要素がたくさんあった。オジーはとてもブルージーでソウルフルな歌い方をしていた。トニーのコードのことは(メタリカの)カーク・ハメットは“スマートコード”と呼んでいる。基本的にはジャズコードで、それをリフに取り入れているんだ。指の使い方が独特な点もそうだ。信じられないかもしれませんが、それ自体が特定の音を生み、特定のリフを生み出している。だから、あのバンドから生まれた多くの音楽は、とても独特で、とてもソウルフルなんだよ」