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脳卒中を起こしたモトリー・クルーのヴィンス・ニール じつは近年に計4回の脳卒中を経験していたことを明かす

2025/09/25 12:30掲載
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Vince Neil (c)Gabe Ginsberg/Getty Images
Vince Neil (c)Gabe Ginsberg/Getty Images
モトリー・クルー(Mötley Crüe)のフロントマン、ヴィンス・ニール(Vince Neil)は今月、2024年のクリスマスの夜に脳卒中を起こしたことを公表しましたが、じつは近年に計4回の脳卒中を経験したことを明らかにしています。

SiriusXMの番組『Trunk Nation With Eddie Trunk』の中で、脳卒中を起こしたことについて尋ねられたヴィンスはこう話しています。

「クリスマスの夜に寝ていた。目が覚めたらベッドから起き上がれなかったんだ。“どうなってるんだ?”って感じで。左足も左腕も動かなかった。だから、ベッドから出るのにも助けが必要だった。自分で体を起こして楽な姿勢になることもできなかった。誰かの助けが必要だったんだ。

そしてゆっくりと、足の感覚が戻ってきた。再び歩くことを学ばなければならなかった。車椅子から歩行器、杖へと移り、今は歩けるけど、5ヶ月間は調子が良かったり悪かったりで、どうなるかわからない状態だった。

医者からは“もうステージに立つことは難しいだろう”と言われた。でも俺は“そんなの受け入れられない”と思った。だから頑張ったんだ。ステージに戻るために必死に努力した。公演をキャンセルしなければならなかったのは本当に悲しかったが、まだ準備ができていなかったんだ。ステージに戻る準備ができていなかった。とても悲しかったが、今はそれだけの価値があったと思っている。だって今ならステージに立って歌えるし、そういう素晴らしいことが全部できるからね。

(インタビュアー:脳卒中だとすぐに気づいたの?)

(当時の恋人)レインには看護師の叔母がいて、彼女が叔母に電話して“ヴィンスにこんなことが起きてる”と伝えたら、叔母は“脳卒中だね”と言ったんだ。でもその時には病院に行くには遅すぎた。12時間以内に行かないとダメなんだよ。俺は“まあ、そのうち治まるさ”と思っていたから…“すぐに治るだろう”とね。でも治らなかった。それが一番つらかった。病院に行ったら脳卒中だと言われ、“もう手遅れだ、薬を投与できるタイミングを過ぎている”と言われた。その薬は、体の麻痺を抑えられるものだった。

(脳卒中の原因について)

脚に血栓ができて、それが脳まで流れていったと言われたよ。それで神経科医が来て、レントゲンなどを撮ってくれて、脳に傷跡があるのが見えた。(彼らは)“ここが脳卒中を起こしたところだよ”と言っていた。

(脳卒中後の回復について)

たくさんの理学療法を受けた。最初はナッシュビルの施設に10日間通い、記憶機能の回復を最優先に治療を受けた。それからは毎日、家に理学療法士に来てもらった。その理学療法士はサッカー選手なども担当している人で、彼は俺に走らせたり、ラダー(床に設置した階段状の器具)を使ったトレーニングをさせたり、手や腕のマッサージもしてくれた。彼のおかげで全てを取り戻すことができた。彼がこの困難を乗り越えさせてくれたんだ。

じつは医師から“これまでに4回の脳卒中を起こしている”と告げられたんだ。そのうち2回は自分でも気づいていなかった。1回はミニ脳卒中で、手の感覚がなくなっただけだった。それだけで、すぐに回復した。でも今回のは、かなり深刻なものだったんだ。

(インタビュアー:医師は過去に他の脳卒中があったことをどうやって知ったの?)

脳に痕跡が残っていたんだ。同じ場所のすぐ近くに傷跡ができていた。俺の脳には4つの傷跡があって、神経科医はそれらは全て脳卒中によるものだと言っていたよ。

(ヴィンスは他の脳卒中があったことを今になって初めて知ったという)

変な感じがしたりしたことは他に覚えていないんだ。きっと起こって、それを乗り越えたんだろう。全然気づかなかったよ。

(ライヴ復帰を決断した時期について)

ソロバンドのコンサートも含めていくつか予定があったけどキャンセルした。8月にソロ公演を3回やってみた。まあまあだったけれど、これもキャンセルすべきだった。ステージに戻る準備が100%できていなかったんだ。時期尚早だった。もっと自分を整える必要があると思ったよ。今は95%の状態だ。残りの5%を取り戻したい…(モトリー・クルーの)公演に向けての準備を完璧にしたかった。まだステージでできないことがある。あのステージはとても広いから、走り回るのは大変だ。でも慣れてきているよ。

(ヴィンス自身が公表するまで、モトリー・クルーが彼の健康上の問題の詳細を公表しなかったことについて)

ただ“医療上の問題でキャンセルせざるを得なかった”とだけ伝えて、人々に好きなように推測させようと思ったんだよ。その後、それが何なのかをみんなに話す時が来たんじゃないと思ったので、それでジョン(ラスベガス・レビュー・ジャーナル紙のジョン・カツィロメテス)とのインタビューがあったので彼に話したんだ。それが一気に広まってさ。本当にクレイジーな状況になったよ」