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デヴィッド・ギルモア、ピンク・フロイド「Comfortably Numb」の最も有名なソロを「一度も覚えたことがない」と語る

2025/09/24 14:19掲載
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David Gilmour - Photo by Anton Corbijn
David Gilmour - Photo by Anton Corbijn
ピンク・フロイド(Pink Floyd)のギタリスト、デヴィッド・ギルモア(David Gilmour)は、フロイドの代表曲のひとつ「Comfortably Numb」の最も有名なソロを「一度も覚えたことがない」と語っています。リック・ベアトの新しいインタビューの中で、「Comfortably Numb」の象徴的なエンドソロを毎回違うやり方で演奏する傾向について尋ねられたギルモアは、次のように答えています。

「正直に言うと、観客のことや彼らが何を求めているかなんて考えていない。ただ、あの始まり方が好きで、残りの部分は自分の中に染み込んでいるから、その様々な部分が自然と演奏に反映されるんだ。あのソロを覚えたことは一度もない。そう、あのギターソロを覚えたことはないんだ。

あのソロを弾ける人はたくさんいる。でも僕はそう弾かない(笑)。僕にとっては毎回違うんだ。同じにやる理由があるのかい? アルバム通りに弾いた方が観客に受けがいいのか? それとも、その時々でその瞬間に正しいと感じるものに自由に流れていく方が好まれるのか? それはわからない。たぶん、彼らはリアルで、その場で起きていることを好むんじゃないのかな? ソロの中にはバンドに“ここで終わるよ”とか“こうするよ”とかを伝える合図がある。だから、そういう部分はほぼ毎回同じになるんだよ」

即興で創作する自由は、ピンク・フロイドがレコーディングのあらゆる側面を綿密に計画するという傾向とは相反します。フロイドのメンバーは、録音に反映されるあらゆるニュアンスを入念に計画しました。スタジオでの各パートに関する議論の深さについて問われると、ギルモアはこう答えています。

「常に、あらゆる面で、全ての楽器について議論した。正直言って、ニック(メイスン)はあまり指示を必要としなかった。彼には独自のスタイルがあって、それを貫いていたからね。60年代の初期ピンク・フロイドの頃はもっと慌ただしい感じだったが、次第にシンプルになっていった。

でも、細かい部分はあった。“Comfortably Numb”では、バスドラムが入っていないところがある。僕が“そのバスドラムを叩かないでくれ。間が欲しいんだ”と言ったんだ。それが僕のこだわりだった。その間が欲しかったんだ。そういう細かいことだよ。もちろん、音楽を作ったり書いたりする時は、頭の中に明確なイメージがある。大抵は、自分が何を望んでいて、何を望んでいないかがはっきりしている。そして、僕たち一人一人が、その時々の状況やアイデア、夢に応じて、もっともらしく提案をするんだ」