コンサートのチケット価格は上昇していますが、MusicRadarによると、ライブ・ネイションCEOのマイケル・ラピーノはコンサートチケットは「安すぎる」と発言しています。
CNBCとBoardroom主催の「ゲームプラン」カンファレンスで登壇したラピーノは、コンサートチケットをスポーツイベントと比較して、こう話しています。
「音楽は過小評価されてきた。スポーツ界では(NBA・全米プロバスケットボールのチーム、ニューヨーク)ニックスのコートサイド席に7万ドル(約1千万円)払うのは名誉の勲章みたいなものだ。でも、ビヨンセのチケットを800ドル(約12万円)で販売すると、我々は非難される。
我々にはまだ成長余地がある。チケット価格が上昇していると報じられても、平均コンサート価格は依然72ドル(約1万円)だ。この金額で(NBAのチーム、ロサンゼルス)レイカーズの試合に行けると思うかい?しかも年間80試合もある。コンサートは安すぎる、ずっと前からそうなんだ」
ラピーノはチケット価格が上がっていることを認めましたが、その理由としてスタジアムやアリーナでの公演の演出がより豪華になっていることを挙げました。
「ちょうどビヨンセのツアーを手がけたばかりだ。彼女のために会場の外には輸送トラックが62台並んでいた。毎晩スーパーボウル級の公演を行っているんだよ。10年前ならトラックは10台程度だっただろうね」
ライブ・ネイションに関連したニュースとして、米連邦取引委員会(FTC)は先週、チケット販売大手チケットマスターとその親会社ライブ・ネイションを提訴したと発表しました。
FTCは、チケットマスターが消費者が実際に支払う金額よりも低いチケット価格を広告で表示し、また消費者が購入できるイベントのチケット数に厳しい制限を課していると虚偽の主張をすることで、消費者を欺いていると主張しています。
また、チケットマスターは転売業者による過剰購入を容認しているとも指摘し、チケットマスターがこうした販売から追加手数料を徴収することで利益を得ていると主張しています。
言うまでもなく、FTCの措置は米国のみに適用されます。チケットマスターが他の国でで同様の不正行為を行っているという証拠は今のところありません。