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リッチー・コッツェン、95年にオジー・オズボーン・バンドにごく短期間ながら在籍した経緯を語る

2025/09/19 19:02掲載
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Richie Kotzen - photo credit: Juergen Spachmann
Richie Kotzen - photo credit: Juergen Spachmann
リッチー・コッツェン(Richie Kotzen)は1995年、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)のバンドにごく短期間ながら在籍したという。ライヴ演奏も行うことも、楽曲の録音やリハーサルも行うこともなかったですが、オジーと一緒に映画を観たという。コッツェンは、SiriusXM番組『Trunk Nation』の新しいインタビューの中で、経緯を語っています。

「1995年、マネージャーのラリー・メイザーから電話がかかってきて“聞け”と言われた。“オジーの仕事を取ってきた”と言うから、俺は“何言ってんだ?”って返したら、彼は“仕事を取ってきたぜ”って言うんだよ」

当時オジーは、短期間の引退を試みた後、復帰を果たそうとしていました。前作『No More Tears』(1991年)はザック・ワイルドとのアルバムでしたが、次のアルバム『Ozzmosis』を制作するにあたり、キャリアの新たなスタートを考えていたオジーは、新しいギタリストと仕事をすることを検討していたようです。

コッツェンは正直、このオファーにあまり乗り気ではなかったという。

「普通なら喜ぶところだが、俺はそうじゃなかった。“いや、そっちの方向には行きたくない。メタルもハードロックも弾きたくない。今書いているのはそういう音楽じゃない。俺の頭の中にあるのはそういうものじゃない”って思ったんだ。

そしたら彼はまた“聞け”と言うんだよ。“契約は成立した。あとは君と会うだけだ”」

運命を受け入れたコッツェンはニューヨークへ飛び、オズボーン夫妻のお気に入りのホテルでシャロン・オズボーンと会いました。

「彼女は“あなたを迎えることができて本当に嬉しい”という感じだった。それから給与について話した。支払われる金額を教えてくれた。そうして話しているうちに、あれこれ話題が移っていったんだ。

それでオジーの部屋に会いに行ったんだけど、彼に会うのは初めてだった。彼はスイートルームにいて、結局、一緒に映画『ジム・キャリーはMr.ダマー』を観ることになったんだ」

二人が座っていると、オジーは腕を叩き始めました。まるで静脈を浮き上がらせようとしているかのように。

「オジーはいたずら好きなんだ。コーヒーテーブルの上に注射器みたいなものが置いてあった。でも俺はあまり気にしていなかった。当時25歳の俺は自分の小さな世界に浸ってた。彼が今から注射するぞってアピールしてるのに、俺は全く気づかなかったんだ」

コッツェンによると、テーブルの上に置かれた装置は、実は歯を洗浄する口腔用シリンジだったという。

「彼は親知らずか何かを抜いたんだ。だから、その部分を洗浄するために薬や水を注入する必要があったんだよ」

しかし、オジーはコッツェンがそのことを知っているとは思っていませんでした。

「彼は俺をからかってるんだ。俺がどう反応するか見たがってる。でも、俺が全然反応しなかったことに、彼はかなり動揺したみたいよ。つまりね、彼には理解できなかったんだよ、“なんでお前は俺のやってることに反応しないんだ?”って。

変な話だけど、俺は気づいてなかったんだ。俺はただ“オジーだから”ってモードに入ってた。そう、彼は伝説だからね」

その後、コッツェンは別れの挨拶をして、その場を離れました。

「俺は自分が彼のバンドに加入したと思い込んでその場を離れた。彼らは“曲のアイデアを送ってくれさえすればいい”と言っていたからね。だから俺はギターだけでリフをいくつか弾いて、それを送ったんだ」

しかし、数週間経っても返事はありませんでした。

「何も連絡がなかった。ラリーにも何も連絡がなかった」

次に知った時には、ザック・ワイルドがオジーの仕事に戻っていました。

「要するに、俺が理解している限りでは、ザックが戻ってアルバムを作ったんだ。

あれは“俺がオジーのギタリストになるんだ”という、奇妙なシュールな嵐のようなものだったんだよ。そしてその後に静寂が訪れたんだ」

コッツェンはその後、ロサンゼルスでオジーと再会しました。

「俺が近づくと、彼は“ああ、リッチーか、ギターの。リッチー、ギタリストの”と言っていた。彼は俺のことを覚えていたけど、どういうわけか繋がることができなかった」

司会者は「オジーはコッツェンがヘロインを使っていると思い込み、だからこそオジーの仕草を気にも留めなかったのでは?」と考えますが、コッツェンは、自分が解雇された理由はファンの反応に関係していると考えているという。

彼は友人(名前は伏せる)に自分がオジーの新しいギタリストになると話したという。その友人はそのニュースをチャットルームで話したところ、そこでの反応は決して優しいものではありませんでした。

「そいつはチャットルームで話し始めたんだ。“元ポイズンのギタリスト、リッチー・コッツェンがオジーと一緒に演奏する”ってね。ファンの反応は厳しかったよ。“ポイズンの奴がオジーと演奏するなんてありえない”」

コッツェンは、オジーの関係者の誰かがその反応を知り、オジーのバンドでの短い在籍期間を終わらせたのだと考えているという。

「彼と何もやらなかったけど、すぐそばにはいたんだよ。『ジム・キャリーはMr.ダマー』を観たんだ」