
Richie Faulkner and Glenn Tipton
ジューダス・プリースト(Judas Priest)に2011年に加入したギタリストの
リッチー・フォークナー(Richie Faulkner)。最初のツアーでは、彼はザック・ワイルドやマイケル・シェンカーなど影響を受けた演奏スタイルを持ち込んでいましたが、それではダメだと気付いたのは、ギターパートナーの
グレン・ティプトン(Glenn Tipton)からのアドバイスでした。フォークナーはポッドキャスト『No Cover Charge』の新しいインタビューの中で振り返っています。
「昔はいつも誰かを真似ようとしていた。マイケル・シェンカー、K・K(ダウニング)、ランディ・ローズとかに夢中だった。それは俺のルーツの一部からね。カヴァー曲を弾く時はいつも、尊敬する人たちを真似ようとしていた。
でもプリーストに加入して、もうそれはできないと気づいたんだ。今は自分の声で語る番なんだ。もうザック・ワイルドやデイヴ・マーレイ、マイケル・シェンカーであってはいけない。“リッチ”でなければならないんだ。
クローンだとは思わなかったが、自分自身のスタイルを見つけなければと痛感した。アルバムを作るたびに、個性をさらに磨こうと少しずつ努力しているよ。
ザック・ワイルド的なプレイに頼りすぎず、もっと自分の声で語ろうと考えた。以前は他に頼れるものがほとんどなかったから、カヴァーバンド時代に身につけたトリックの箱だけを持っていたんだ」
このことが彼の演奏に与えた影響は、2011年と2012年に初めてジューダス・プリーストのツアーに参加した時に出ており、フォークナーはセット終盤に披露したギター・ソロについて、ティプトンから指摘を受けていました。
「そのツアーの一部はブラック・レーベル・ソサイアティと一緒だったので(オジー・オズボーンの)“Crazy Train”の一部を演奏したんだ。(UFOの)“Rock Bottom”の一部もね。
グレンが俺のところに来て“リッチ、ちょっと話があるんだけど”と言った。誰かがそんなこと言うのは、決して良いことじゃないよね。彼は“ソロで、君が他の人のフレーズを弾いてるのに気づいたよ”と言い、“君なら、もっと良いものが弾けると思うよ”と言ってくれたんだ」
フォークナーは、ティプトンが、ギタリストとしての自身の直感を信じて独自のスタイルで演奏するように励ましているのだと理解し、そのアドバイスを今も大切にしています。