
Pussy Riot, photo byDenis Sinyakov
ロシアのフェミニスト・パンク集団
プッシー・ライオット(Pussy Riot)のメンバー5人が反戦抗議活動などで有罪判決を受け、懲役8年から13年の刑が言い渡されています。
地元ニュースメディアのMediazonaによると、プッシー・ライオットのメンバー5人は、2024年の反戦抗議活動と2022年のミュージックビデオ「Mama, Don’t Watch TV(ママ、テレビを見ないで)」に関し、本人たち不在のままの欠席裁判で有罪判決を受けました。ロシア刑法第207.3条に違反したとして、懲役8年から13年の刑が言い渡されています。この条文は、軍隊に関する「虚偽情報の拡散」を犯罪としています。
この起訴は、2024年4月にミュンヘンの美術館で行われた抗議活動に端を発しています。プッシー・ライオットのメンバーは、ロシアのウクライナ侵攻を非難しました。パフォーマンス中、グループはロシアのプーチン大統領を戦争犯罪者と呼び、メンバーの1人はロシア大統領の肖像に放尿しました。
また、検察側はプッシー・ライオットのメンバー5人が、ミュージックビデオ「Mama, Don’t Watch TV」の中で、ロシア兵がウクライナの民間人を殺害しているという「虚偽の情報」を拡散したと主張しました。
検察側はさらに、グループで最も知名度の高いメンバーであるマリア・アリョーヒナが「左翼的な政治的思想」を持ち、グループのメンバー全体がロシアの「現政権に反対している」と主張しました。
モスクワのバスマンヌィ地区裁判所は、共同創設者のマリア・アリョーヒナに対し、本人不在のまま13年と15日の禁固刑を言い渡しました。他のメンバーには8年から11年の禁固刑を言い渡しています。
マリア・アリョーヒナは、反戦抗議活動家に対する政府の取り締まりが強まる中、2022年4月に食品配達員に変装してロシアから脱出したことで有名です。
今年初め、ロシアでは「過激派」とみなされるコンテンツを単に検索するだけで処罰の対象となる新しい法律が可決されました。これには、プッシー・ライオットの動画もいくつか含まれています。