“モトリー・クルー vs ミック・マーズ”の法廷闘争について、
ニッキー・シックス(Nikki Sixx)がロサンゼルス・タイムズ紙の新しいインタビューの中で語っています。
ミック・マーズ(Mick Mars)は2022年10月に健康状態の悪化(変性疾患である強直性脊椎炎との闘病)のため
モトリー・クルー(Mötley Crüe)のツアーから引退すると発表しました。バンドは直後に後任としてジョン5をツアー・ギタリストに起用することを発表。そして引退発表から、わずか6ヶ月後、マーズはモトリー・クルーを相手取り訴訟を起こし、引退発表後、バンドが自分たちの共有するビジネスに関する情報を意図的に隠し、不当な金銭的取り決めをさせようとしたと主張しました。また、ニッキー・シックス、ヴィンス・ニール、トミー・リーがコンサートでは事前に録音されたバックトラックを使ったとも主張していました。
シックスはこう話しています。
「彼が俺たちのところに来て、健康上の理由で契約を果たせないと言ったので、俺たちは彼を契約から外した。それだけだ。ところが彼は“ツアーに出られない”と言っただけで俺たちを訴えた。俺たちは“ツアーができないなら仕方がない”という感じだった。いずれ俺もそうなるだろう」
マーズは、モトリー・クルーの2022年スタジアム・ツアーにおいて、メンバーの中で全てを生演奏していたのは自分だけだと主張しました。特にシックスは「全米ツアー中、ベースを1音も弾かなかった」と主張していました。
シックスはこれらの主張に対し、次のように反論しました。
「ライヴを盛り上げるために用いるものは全て、実際に演奏したものだ。バックヴォーカルに俺の声を重ねたり、アルバムに近い音にするためにバックコーラスを起用したりはしている。だからと言って、俺たちが歌っていないわけではない」
モトリー・クルーの弁護士サーシャ・フリードはロサンゼルス・タイムズ紙にて短い声明を発表しています。
「事実として、モトリー・クルーは常に生演奏を行っています。訴訟においてマーズ側が雇い、何時間もの映像を検証した専門家証人でさえ、バンドがパフォーマンス中に生演奏していたことに同意し、そう述べています。彼はマーズ自身の主張に異議を唱えているのです」
さらに、シックスはマーズの主張を「とんでもない裏切り」だと断じ、こう付け加えています。
「演奏していないバンドで(自分だけが)演奏していたと言うのは、自分の人生を救ってくれたバンドに対する裏切りだ。“もし君たちが本当に演奏しているなら、バンドのリハーサル時の各パート別音源が必要だ”などと言う人もいる…まったく馬鹿げている」