HOME > ニュース >

ショーン・レノンとマーク・ロンソンは13歳ぐらいの頃にマイケル・ジャクソンが2人のためにベースラインを作ったオリジナル曲を制作 その経緯語る

2025/09/12 20:29掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Sean Lennon, Mark Ronson (c) Abaca
Sean Lennon, Mark Ronson (c) Abaca
ジョン・レノンの息子ショーン・レノン(Sean Ono Lennon)マーク・ロンソン(Mark Ronson)は幼なじみ。2人は13歳ぐらいの頃、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)が2人のためにベースラインを作ったオリジナル曲を制作したという。マーク・ロンソンは、その経緯と、ロバータ・フラック(Roberta Flack)に実際にそれを聴かせた時の反応を、米ローリング・ストーン誌の新しいインタビューの中で振り返っています。

DJ、シンガーソングライター、音楽プロデューサーとして知られるマーク・ロンソンは、継父はフォリナーのミック・ジョーンズで、ショーン・レノンとは幼い頃からの友人です。

マイケルとの出会いは、ニューヨーク市マンハッタンのダコタ・ハウスに、ショーンとマークが滞在していたときで、当時ショーンとマークは13歳くらいでした。

「マイケル・ジャクソンはショーンと仲が良かった。だってショーンはショーン・レノンだったからね。彼はとても鋭くてウィットに富んでいて、人を惹きつける魅力があった。みんな彼に惹かれ、素敵な友達もたくさんいた。(Appleの共同創業者の一人)スティーブ・ジョブズが家に来て“ショーンに僕がデザインした新しいコンピューターを見せなきゃ”と言ったのを覚えているよ。

マイケル・ジャクソンはBADツアー中にショーンの家に泊まって、ダコタ(ハウス)の廊下を走り回っていた。彼は窓からソギーズをぶん投げたい気分だった。ソギーズっていうのは、濡れたトイレットペーパーを巨大な塊にして投げることなんだけど、ショーンは7階に住んでいた。彼は人に向かって投げていたわけではなくて、それが路地に当たると爆弾が爆発したような音がしていたんだ。

僕は心の中では“すごく楽しいけど、マイケル・ジャクソンからヒット曲を生み出すことの方が大事だ”と思っていた。たぶん、すでにその頃には、もうプロデューサーとしての考え方が強くなっていたと思うよ。

ショーンと僕は“マイケル、マイケル、ベースラインを歌って!”と言った。絶対に忘れないよ、彼は手をパチンと鳴らしながらベースラインを歌い始めたんだ。彼はそうやって曲を書いていた。彼は普段、何かを書き留めたりしなかった。誰かを呼んで、すべてのパートを歌って聞かせていた。少なくとも僕が聞いた話ではそうだった。

翌日、僕たちは僕のスタジオに戻った。僕の継父が自宅にスタジオを持っていたんだ。そしてこの曲を作った。ほとんど7分間、マイケルがベースラインを歌っているだけの曲だった。今考えると、そして本を書いている間に思ったんだけど、“ああ、彼はSmooth Criminalの残り物をくれたんだな”と思ったよ。でも何にせよ、それはマイケル・ジャクソンのベースラインだ。ホーンも加えてみた。80年代のホーンセクションのサンプルだよ。

その夜、僕たちはマイケルのライヴに行った。ショーンはロバータ・フラックと同じ建物に住んでいたので、彼女が僕たちをライヴに連れて行ってくれたんだ。こんな話、マジでクレイジーに聞こえるだろうね。

ショーンは“ロバータ、僕たちが作った曲を聴いてよ! マイケルがこのベースラインをくれたんだ!”と言った。3分過ぎたあたりで彼女は“しばらく同じことの繰り返す感じね、ジェームス・ブラウンもやってたわよ。何が起こるか分からないわよ!”と言ってくれた。彼女はただ気遣って言ってくれたんだ。でも、もう1分ほど経ったところで、彼女は取り出しボタンを押したよ」