HOME > ニュース >

ジョニ・ミッチェル、チャールズ・ミンガスに捧げた自身の絵画の誕生について語る

2025/09/11 18:09掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Joni Mitchell and Charles Mingus (photo by Sue Mingus)
Joni Mitchell and Charles Mingus (photo by Sue Mingus)
ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)は自身のSNSアカウントに動画を投稿し、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)に捧げた自身の絵画『メキシコで死にゆく雄牛チャーリー(Charlie The Bull Dying In Mexico)』の誕生について自ら語っています。ミッチェルはミンガスが亡くなる少し前に一緒に行ったメキシコ旅行のワイルドな話と、それがこの絵画にどのように影響を与えたかを語っています。

「ミンガスがメキシコで最期を迎えようとしていたとき、私たちはパチータという名の信仰治療師(※宗教的・霊的な力で病気を治す人)に会いに行きました。

パチータを訪ねる前日、私たちはメキシコシティで闘牛を見に行きました。最初の闘いで、闘牛士が剣を突き刺したとき、剣は牛の背中を貫通して出てきてしまい、とても雑な仕留め方でした。二回目の闘いでは、雄牛が勢いよく入ってきて、闘牛士は勇敢に戦っていましたが、突然、雄牛が角で彼をひっくり返し、負傷させてしまい、彼は担架で運び出されました。

(翌日、パチータを訪ね)私たちは病人たちの長い列に並びました。千本のろうそくが灯っている部屋に入り、チャールズを担架に横たえ、私は彼の後ろに立っていました。

(その瞬間、パチータは二本のナイフを取り、空中で振り回した)

ろうそくの明かりが刃にきらきらと反射し、彼女は闘牛士のように彼にそのナイフを突き刺した。血が私たち全員に飛び散った。

それから彼女が彼に包帯を巻き、私たちは廊下に出た。私は彼の妻のスーに“あの血はチャールズのものじゃない。見て、凝固してる、鶏の血だ。全部芝居なんだ”と言うと、彼女は“そうね、包帯をほどいたとき、チャールズは血を見たがるでしょうね”と言っていた。

(そこで、ミンガスの息子ユージーンは、父親が眠っている間に包帯にケチャップを塗る)

だから、これはその出来事を記録した一種の日記のようなのよ。

(と、彼女の絵画『メキシコで死にゆく雄牛チャーリー』のプリントを指しながら言う)

ここに闘牛士がいて…ここにユージーンがいて…。

ある日、ある子供が玄関に現れて“僕の名前はチャールズ・ミンガス、(チャールズ・ミンガスの別名)チャーリー・ミンガスの孫です”と言ったのよ。私は“ついてきて、私のリビングルームにはあなたの父と祖父の絵があるのよ”と言った…これが、その絵よ」