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「One Toke Over the Line」 ブリュワー&シップリーのトム・シップリー死去

2025/09/07 21:02掲載
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Tom Shipley (left) and Mike Brewer in 1971
Tom Shipley (left) and Mike Brewer in 1971
1971年のヒット曲「One Toke Over the Line」で知られる、米国のフォーク・ロック・デュオ、ブリュワー&シップリー(Brewer & Shipley)。その一人、トム・シップリー(Tom Shipley)が死去。米ニューヨーク・タイムズ紙はシップリーの息子マークに、シップリーが8月24日にミズーリ州コロンビアの病院で亡くなったことを確認しています。死因は明らかにされていません。84歳でした。

ブリュワー&シップリーは、マイク・ブリュワーとトム・シップリーという2人のシンガーソングライターによるフォークロック・デュオで、1960年代後半から1970年代にかけて特に人気を博した。デュオは1968年から10年間で8枚のアルバムをリリース。彼らは複雑なギターワーク、ヴォーカルハーモニー、そして特に公民権運動やベトナム戦争といった彼らの世代の懸念を反映した社会意識の高い歌詞で知られていた。

「One Toke Over the Line」は、シップリーがマリファナを少しやりすぎた実話をユーモラスに綴った楽曲で、当初リリース予定ではなかったという。しかし1971年にシングル・リリースされると予想外のトップ10ヒットを記録した。デュオの4枚目のアルバム『Tarkio』に収録された「One Toke Over the Line」は、彼らの最大のヒット曲となった。しかし同時に、政府の監視対象にもなった。

ブリュワーは2016年にUltimate Classic Rockでこう語っていた。「我々はニクソンの『憎悪(ヘイト)リスト』に載ったんだ。今でも誇りに思っているが、当時の副大統領スピロ・アグニューが全国放送で直接“アメリカの若者を腐敗させる者たち”と名指ししたんだよ。ああいう宣伝は金で買えないからね」

シップリーのデュオパートナーであるマイク・ブリューワーは2024年に死去している。