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パーラメントとファンカデリックのロイヤルティを巡るジョージ・クリントンとバーニー・ウォーレルの法廷論争 最新の訴訟が終結

2025/09/05 12:20掲載
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George Clinton - Photo: Andrew O'Brien; from 6/4/19
George Clinton - Photo: Andrew O'Brien; from 6/4/19
パーラメント(Parliament)ファンカデリック(Funkadelic)のロイヤルティを巡って1980年代から続いていた、ジョージ・クリントン(George Clinton)バーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)の法廷論争。米ビルボード誌によると、最新の訴訟が終結。ウォーレルの遺産管理人である彼の妻が、ウォーレルがパーラメントとファンカデリックの楽曲の共同制作者としてクレジットされるべきだと主張した訴訟で、クリントンは訴訟を退ける判決を勝ち取りました。

ウォーレルの妻が2022年に起こした訴訟では、ウォーレルがPファンク作品の楽曲264曲の共同制作者かつ共同所有者であると主張していました。遺産管理側は、これら全楽曲に対するロイヤルティ(著作権使用料)の権利を認める判決を求めていました。

しかし、デトロイトの裁判官は9月4日の判決で、この訴訟は著作権侵害請求の時効(著作物が侵害されたと知った時点から3年を経過すると権利は消滅)が成立していると指摘しています。

「原告にとって不幸なことに、ウォーレルは数十年にわたり、主張されている共同著作権または所有権を保護するために合理的な注意を払っていませんでした。ウォーレルの所有権の主張は2020年よりはるか以前に発生していました。作品が録音された際に彼がクレジットされなかった時点、あるいは自身が受ける権利があると主張するロイヤルティを受け取っていないことを知った時、遅くとも1980年代後半までには生じていました」

クリントンの弁護士、ジム・アレン氏はビルボード誌に対し、「50年にわたる虚偽かつ悪意ある告発に裁判所が終止符を打ったことを喜ばしく思う」と述べています。

ウォーレルとクリントンの間には長い法廷闘争の歴史があります。始まりは1980年代で、ウォーレルのロイヤルティの分配をめぐって法廷で争いました。2019年にはウォーレルの遺産管理団体がクリントンを再び訴え、1976年の契約の履行を求めました。この契約では、ウォーレルがPファンクのマスターレコーディングの所有権を放棄する代わりにロイヤルティを受け取るという内容でした。

2021年、ニューヨークの裁判官は、クリントンがこの契約に署名していなかったため、この契約は無効であると判断しました。これを受けてウォーレルの遺産管理団体は現在の訴訟を起こしていました。