
The Beatle and the Bass © 2025 MPL Communications Ltd
米Varietyによると、
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)の盗まれたベースギターを巡る壮大な物語がドキュメンタリーに。所在不明になってから51年後の2024年にポールの手元に戻ってきたヘフナー・ベース・ギターの軌跡を追う新作長編ドキュメンタリー『The Beatle and the Bass』が制作されています。
監督はアーサー・キャリー(『Surviving 9/11』『The Last Survivors』)。本作はBBCのドキュメンタリーシリーズ『Arena』の50周年記念企画の一環としてパッション・ピクチャーズが制作しました。
本作に登場するポールはこう述べています。
「盗まれたものは何でも取り戻したいと思うものだよ、特に思い出が詰まったものならなおさらね。あのベースは宇宙の彼方へ消え去り、僕たちはただ考え続けたんだ、“一体どこへ行ったんだろう? 必ず答えがあるはずだ…”と」
ポールは1961年、まだ無名だった18歳の時に、ハンブルクでこのヘフナー・ベースを30ポンドで購入しました。このベースはビートルズ誕生の瞬間から常に彼のそばにありましたが、1970年代初頭に所在不明となり、永遠に失われたと思われていました。
ドイツの老舗の楽器メーカー、ヘフナーは2022年に『ロスト・ベース・プロジェクト』を立ち上げ、所在不明のポールのヘフナー・ベース・ギターを捜してほしいと世界中の人々に呼びかけました。このプロジェクトにスコットとナオミ・ジョーンズという二人の調査ジャーナリストが2024年に参加し、所在不明になってから51年後に発見する手助けをしました。このベースは最終的にはイギリスの屋根裏部屋で埃をかぶっているのが見つかり、そして、ポールの手に戻って再びステージに登場しています。
このドキュメンタリーには、ポールの実弟
マイク・マッカートニー(Mike McCartney)をはじめ、ビートルズの初期から知る友人でアーティストの
クラウス・フォアマン(Klaus Voormann)、
エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)などのコラボレーター、そしてベースに個人的に関わりのある人々のインタビューも収録されます。
また、このベースを追跡し救出・修復する使命に挑んだ『ロスト・ベース・プロジェクト』に関わったファンや専門家、ジャーナリストたちのインタビューも含まれます。