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ピンク・フロイドのD.ギルモア 『Wish You Were Here』時代のツアーを映像に残さなかったのを後悔 ミキシングデスクから直接録音されたカセットは存在

2025/09/04 14:47掲載
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Pink Floyd
Pink Floyd
ピンク・フロイド(Pink Floyd)デヴィッド・ギルモア(David Gilmour)は、ニック・メイスンと同様に『Wish You Were Here』『Animals』時代のツアーを映像に残さなかったことを後悔しているという。米ローリングストーン誌の新しいインタビューの中で語っています。一方で、70年代、80年代、90年代のライヴはミキシングデスクから直接録音されたカセットテープおよびDATテープが存在するという。ピンク・フロイドのアーカイブに残っている音源の今後についても語っています。

Q:数年前にニック・メイスンと話したことがあって、彼は『Wish You Were Here』と『Animals』のツアーを映像に残さなかったことを後悔していると言っていました。あなたも同じような後悔を感じますか?

「確かにそう思う。僕たちはその瞬間こそが全てであり、その場に居合わせることが重要で、撮影して公開するのは二次的なことだと考えていたんだろうね。当時、自宅でVHSテープで観るという方法もあったが、正直言って、あの小さな画面では本来の魅力を十分に伝えきれていなかったと思う。

もちろん、フィルムで撮影することもできたが、当時はとんでもなく手間のかかる作業だった。幸いにも、最近リリースした『Pink Floyd in Pompeii』の映像はすべて本物のフィルムで撮影されていて、すべてのフィルムを取り出して、クリーニングし、レストアし、4Kにアップグレードして、可能な限り最高の品質で再編集できるようにした。フィルムを選択することもできたが、僕らは選ばなかった。考え方が間違っていたのかもしれない。将来使えるようにフィルムを残しておくべきだった」

Q:ニックはまた、それらのツアーのサウンドボードのテープもほとんど残っていないと言っていました。

「実際には、70年代にはミキシングデスクのテープはたくさんある、当時はカセットに録音されていた。80年代や90年代にはDATに録音されたが、それらは全てミキシングデスクから直接録音されたものだ。ほとんどの公演は音だけは録音していたが、そのテープが今どこにあるのかは神のみぞ知るところだよ。おそらく今はソニーの手に渡っているだろう。だから、彼らに調査してもらうよう説得する必要があるんだ。

(インタビュアー:最新の技術なら、たとえ単一トラックの劣った録音でも、個々の要素をすべて分離してリミックスすることができます)

そうだろうね。彼らに幸運を祈るよ」

Q:ピンク・フロイドのアーカイブに残っているもので、リリースしてほしいものはありますか?

「さっきも言ったように、ピンク・フロイドの全カタログ、デスクテープ、あらゆるものは今や僕の手から離れている。ソニーがそれをどうしたいのか、それがそのまま現実となるだろう。僕はその責任から解放され、この40年~50年にわたってキュレーションを手伝ってきた間にあった議論やいら立ちとは無縁の、より平穏で心安らぐ生活を送れることに、心底安堵している。僕は彼らに何の提案もしない。もし何か聞きたいことがあれば、きっと尋ねてくるだろうね」