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スティングがポリスのバンドメイトたちからロイヤルティ未払いをめぐり提訴された件 詳細判明

2025/09/03 13:27掲載
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The Police
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スティング(Sting)ポリス(The Police)のバンドメイトであるアンディ・サマーズ(Andy Summers)スチュワート・コープランド(Stewart Copeland)からロイヤルティ(著作権使用料)未払いをめぐり提訴された件について、英BBCが詳細を報じています。

2人はロンドン高等法院の訴状を提出し、「Roxanne」や「Every Breath You Take」などの楽曲への貢献に対して十分な報酬が支払われていないと主張しています。

2人はこれらの楽曲でソングライティングのクレジットは得ていませんが、1977年に収入を分配するという「口頭での合意」がバンド内で交わされ、後に書面契約で正式化されたと主張しています。

ポリスのヒット曲を書いたスティングは、バンドメンバーへの支払い不足を否定しています。裁判所に提出された書類で、彼の弁護士はこの主張を「不当なもの」と反論しています。

高等法院に提出された文書によると、バンドは1977年、メンバーの誰かが書いた楽曲のロイヤリティ収入を得た場合には、その金額の一定割合(通常15%)を他の2人のメンバーと分配するという取り決め(いわゆる編曲者料)に合意していました。

この文書では、この取り決めがどのようにして成立したかについて、メンバー間の見解は一致していません。サマーズは、マネージャーのマイルズ・コープランドの事務所があるノッティングヒル前の路上で合意が成立したと回想しています。

しかし、スティングは「口頭での合意など存在しない」と主張。スチュワート・コープランドがベイズウォーターの彼のアパートを訪れた際、その場にいなかったバンドメイトとの「関係を良好に保つ」ためにこの案を持ちかけたのだと述べています。

いずれにせよ、この合意は1981年に正式化され、1995年と2016年に再改定されました。

現在の法的紛争は、サマーズとコープランドが補償を受けるべきロイヤリティ収入のカテゴリーをめぐるものです。

複雑な分野ですが、ロイヤリティは一般的に2つのカテゴリーに分けられます。

1;演奏権ロイヤリティ- 楽曲が公共の場、ラジオ、またはストリーミングサービスで再生されたときに支払われます。楽曲の「演奏」に対して発生するロイヤリティ。

2:メカニカルロイヤリティ - 楽曲がCDやレコードにプレスされたとき、またオンデマンドでストリーミングされたときに支払われます。楽曲の「複製」に対して発生するロイヤリティ。

サマーズとコープランドは、これらの両方のカテゴリーに対して報酬が支払われるべきだと主張している一方、スティングは彼らとの合意はメカニカルロイヤリティのみを対象としていると反論しています。

スティングの弁護士はさらに、バンドの2016年の合意の条件の下で、3人のメンバー全員が、過去および将来のロイヤルティに関する請求を一切追求しないことに合意したと主張しています。

これに対しバンドメイトの2人は、2016年の合意の条件について異議を唱える姿勢です。

彼らは約150万ポンドの損失を主張しています。スティングの弁護士は支払い不足を否定し、むしろサマーズとコープランドが過剰に支払われた金銭を彼に返済する必要があるかもしれないと主張しています。