
Pete Townshend (Image credit: Chris Morphet/Redferns)
ザ・フー(The Who)の
ピート・タウンゼント(Pete Townshend)は、米ニューヨーク・タイムズの新しいインタビューの中で、ステージ上でギターを破壊するという行動について、自分のことを「まともな楽器に値する」と信じてくれなかった父親への痛烈な反発から、そのような行動をするようになったのではないかと推測しています。
「俺は子どもの頃、なんでも鼻を突っ込みたがるオタク気質なガキで、ロックバンドで演奏するよりアーティストかジャーナリストになりたかった。優秀な音楽家だった父は、俺のことを信じてくれず、祖母に古いギターを俺に買い与えることを許したが、それは全然弾けないクソみたいなものだった。
ギターを壊すという俺の行動は、そのギターが俺の中で、父が俺をまともな楽器に値する存在と見なさなかったことの象徴として位置づけられたことから始まったのかもしれない」
この告白は、その後の会話全体のトーンを決定づけるものであり、タウンゼントの率直さは家族の傷を超えて、ロックンロールのビジネスそのものにまで及んでいます。ポップミュージックそのものが詐欺なのかと問われたタウンゼントはこう答えています。
「詐欺は、自分が資産となり、もはやファンのものじゃなくなった時に始まる。レコード会社やプロモーター、マネージャーのものになる。観客は何年も前の功績を崇拝するだけで、新しいものには興味を示さない。ロジャーと俺にとって、自分たちがザ・フーのトリビュートバンドのようだと感じずにはいられない状況だ」
それでもタウンゼントは、ザ・フーという存在が終わりを迎えたとしても、何らかの形でロジャー・ダルトリーと仕事を続けたいと望んでいるという。「彼がザ・フーのアルバムをやりたがらないなら、彼のソロプロジェクトのために曲を書いてもいい」とも話しています。