グレン・ヒューズ(Glenn Hughes)と電子音楽デュオThe KLFが1991年に発表したコラボレーション曲「America: What Time Is Love?」。当時、依存症によって窮地に立っていたヒューズは、このコラボレーションが回復への道を歩み始めるきっかけになったと振り返っています。
The KLFはビル・ドラモンドとジミー・コーティによる型破りな電子音楽デュオで、1991年当時、数年前にリリースしたトランス曲「What Time Is Love?」のリメイク版で歌うヴォーカリストを探していました。「America: What Time Is Love?」と題された新ヴァージョンは本格的なテクノ・ロックのアンセムとしてオリジナルを再構築したものでした。
ビル・ドラモンドは、ヒューズの2011年の自伝『Deep Purple And Beyond: Scenes From The Life Of A Rock Star』の中で、「当初はガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズとやる予定だったが、彼はレコーディングに現れなかった。誰がグレンを提案したか覚えてないが、その話を聞いた瞬間、“1971年にトラピーズのフロントマンとして見たあの男か? 素晴らしいアイデアだ!”と言ったんだ」と語っていました。
ヒューズは英Classic Rock誌の新しいインタビューの中で、こう振り返っています。
「KLFの関係者から連絡があった。彼らは俺かロジャー・ダルトリーに“What Time Is Love?”を歌ってほしかったんだ。スタジオにKLFの2人に会いに行ったら、1時間もしないうちに、あの曲で聴けるヴォーカルを録り終えていたんだよ。