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スティーヴ・ヴァイ、イングヴェイ・マルムスティーンとのギター・バトル/10代の頃の厳格なギター練習スケジュールについて語る

2025/08/20 17:47掲載
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Joe Satriani, Steve Vai, Yngwie Malmsteen
Joe Satriani, Steve Vai, Yngwie Malmsteen
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)は、スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンのポッドキャスト『The Magnificent Others』の新しいインタビューの中で、ジェネレーション・アックスのツアーでのイングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie Malmsteen)とのギター・バトルを振り返っています。また10代の頃にギターの技術を磨くために厳格な練習スケジュールを組んでいたことも振り返り、「一種の依存症のようなものになっていた」と語っています。

コーガンは2016年にダラスで、イングヴェイとのギター・バトルを観たという。

「演奏していた曲は覚えてないけど、あなたがイングヴェイと一緒に、互いにソロを交わしていた。そして、彼があるフレーズを弾いた…言葉にはできないけど、おそらく僕が今まで見た中で最高の10秒間のギタープレイだった。彼が自分のプレイを終えると、次はあなたの番なんだけど、“もう終わりだ”って感じになっていたよね」

※その様子は以下の映像の4分10秒あたり


このギター・バトルについて尋ねられたヴァイはこう回想しています。

「イングヴェイは特別な、本当に特別な存在だ。僕は、いわゆる速弾きと呼ばれるプレイスタイルを磨くことに情熱を注いできた。でもイングヴェイが登場した時、彼の速弾きは別次元のものだった。

彼は興味が芽生えた当初から異なるアプローチを取っていた。それはヴァイオリン演奏で、彼の耳はそのような音を聴いていた。ジミー・ペイジのようなギタリストが聴くものとは違う、ギター的なものではない音を聴いていたんだ。

僕たちが一緒にステージに立って、ああいう風にソロを交わすのは最高の瞬間だよ。他のミュージシャンと一緒に立って、G3やジェネレーション・アックスなどでやっているように実際にフレーズを交わすためには、とても集中して相手を聴き、それにふさわしい反応を返す必要がある。

イングヴェイのような人たちとは勝負にならないよ。ジョー・サトリアーニとか、他の連中と組んでも、彼らの最高の状態には太刀打ちできない。僕自身の最高を引き出してと競わざるを得ないんだ。

つまり、誰かが自分の最高のプレイを見せつけてきたら、僕は今まで以上に“奇妙で変わり者のスティーヴ・ヴァイ”にならなきゃいけない。だから、それは素晴らしい機会なんだよ。

イングヴェイがモンスター級の演奏をしても、それはライヴの一部だし楽しいことだよ。僕にはできないし、やらないけどね」

またヴァイは同じインタビューの中で、ティーンエイジャーの頃にギターに夢中になり、技術を磨くために厳格な練習スケジュールを組んだことを振り返っています。

「若い頃はテクニックに魅了される道を選んだ。それは興味深い発見で“座って練習すれば、うまくなるんだ”という単純なことだった。

上達し始めると、熱意や自尊心が湧いてきた。それは当時の僕に必要なものだった。だから、それは一種の依存症のようなものになっていた。

終わりのない練習は、誰もが向いているわけではない。それに引き寄せられる人だけのものだよ。無理強いすることはできるけど、それが自分にとって自然に感じられなければ(身につかない)」

コーガンから、ギターを始めたばかりの頃、1日何時間練習していたか尋ねられたヴァイはこう答えています。

「当時のスケジュールはね、1日9時間練習できれば幸せだった。とても神経質で、視野が狭かったんだ」

ヴァイは12歳、13歳、14歳の頃からギターの技術を磨くことに没頭し、執着するようになったと語っています。

「ただただ強く引きつけられ、魅了され、興味をそそられた。本当に楽しかった。

面白いことに、これを“鍛錬”のようだとは感じていなかった。“あなたは、とても規律正しかったんでしょう”と言われるけど、金曜日は早く寝て土曜の朝から月曜までずっと練習していたこともある…そういう意味では、僕は規律正しい人間じゃない。それは情熱だった。情熱は、規律よりもはるかに強力な創造の原動力だよ。

鍛錬というのは、何かと戦わなければならない、本当はやりたくないことを無理にやらなければならないという意味合いがある。でも情熱は“やりたいからやる”というものだ。途中で困難はあるだろうけど、諦めようとは絶対思わない。それは心から望んでいることだからね」