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ディープ・パープル「Smoke on the Water」についてイアン・ペイス語る

2025/08/19 12:34掲載
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Deep Purple / Machine Head
Deep Purple / Machine Head
ディープ・パープル(Deep Purple)の「Smoke on the Water」について、ドラマーのイアン・ペイス(Ian Paice)が英ガーディアン紙の新しいインタビューの中で語っています。

この曲の歌詞には、レコーディング・セッション開始直前に会場のモントルー・カジノが全焼し、別の場所でのレコーディングを余儀なくされてしまったという出来事の一部始終が綴られています。

「歌詞がなかった頃、“Smoke on the Water”はリッチー(ブラックモア)のリフから“ダーダーダーの曲”と呼ばれていた。カジノが焼失した後、(モントルー・ジャズ・フェスティバルの創始者)クロード(ノブス)がパヴィヨン・ボールルームという場所を見つけてくれ、そこで俺たちはこの曲を試行錯誤し始めた。ジョン・ロードはオルガンでリフを重ね、コードを反転させていた。ロジャー(グローヴァー)のベースは非常にしっかりしていて、それが俺に自由に演奏する余地を与えてくれたため、ドラムはクレッシェンドで盛り上がっていった。レコーディングを始めたばかりの時、外で点滅する光が見え、警察が到着していた。ローディーたちはドアを閉め続け、俺たちがテイクを終えるまで持ちこたえた。(ドアが開くと)警官はこう言った。“止めなさい!うるさすぎる!”。

クロードは、閉鎖されたグランドホテルで続けることを提案していた。その頃、リッチーはアルバム『Machine Head』にはスローな曲“When a Blind Man Cries”を入れたくないと考えていた。それで一曲足りなくなってしまったが、エンジニアのマーティン・バーチが“パヴィヨンで最初にやったあの曲”を思い出させてくれた。イアン・ギランとロジャーが歌詞のストーリーを語り始めると、それが“Smoke on the Water”になっていった。

録音はホテルの1階の廊下で終えた。部屋を荒らしてマットレスを使って音漏れを防いだので、“a few red lights and a few old beds(いくつかの赤いライトといくつかの古いベッド)”という歌詞が生まれた。その時点ではただのアルバムの一曲に過ぎなかった。これがこれほど重要な曲になるなんて、俺たちには全く想像もできなかったが、そういうことは大衆が決めるものだ。

ロサンゼルスのワーナー・ブラザースは曲を気に入ってくれたが、ラジオには長すぎると指摘し、俺たちに知らされないまま彼らのエンジニアが4分に短縮していた。あとは歴史の通りだ。

『Made in Japan』のライヴ・ヴァージョンでは、1年間演奏し続けていたため、探求すべき小さな部分がたくさん見つかっていたので、異なるヴァージョンになっている。観客はリフに合わせて手拍子をしてくれた。イアン(ギラン)は大阪での夜、モニターから音が聞こえにくかったため、最後にあの素晴らしいセリフを言った。“他のものよりもすべてをもっと大きくしたい!”。

この曲を録音してから40年ほど経った頃、イタリアのレストランで自分の小さなバンドと演奏していた時、シェフが挨拶したいと言ってきた。彼は近づいてきて、こう言った。“カジノが全焼した時、私はそこのシェフでした”」

またロジャー・グローヴァー(Roger Glover)もインタビューを受けており、この曲について「この曲を演奏するのを飽きることはない。誰かが言ったように、それは観客を熱狂させることができるボタンを持っているようなものなんだ」とコメントしています。