
Ozzy Osbourne & Jake E. Lee (Image credit: Larry Busacca/Getty Images)
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)のバンドでも活躍したギタリストの
ジェイク・E・リー(Jake E. Lee)はブラック・サバスとオジーの最終公演『Back To The Beginning』に出演した際、オジーと再会しました。米Guitar Worldの新しいインタビューの中で、オジーが自分をより良いギタリストにしてくれたと感謝を述べ、それを「最後にオジーと話した時に、ちゃんと伝えた」と振り返っています。また「ずっと仲直りしたいと思っていた。彼に悪い感情は何もないと伝えて、友好的な関係で終わらせたかった。それができてよかった」とも話しています。
「彼は僕の人生を完全に変えてくれた。彼のおかげでスポットライトを浴びることができた。もし彼のバンドにいなかったら、そうなっていたかどうかは誰にもわからない。
彼は稀有な個性の持ち主だった。親切で同じような特徴を持つ人はたくさんいるけれど、彼はそれが本当に際立っていた。彼は道化師のような、ユーモアたっぷりで優しい男だった。僕はいつもそう感じていたし、他の皆も同じように感じていたと思う。だからこそ、彼がもういないということを完全に理解するのがとても難しいんだ。
彼とはほぼ40年会っていなかった。連絡も取っていなかった。でも、彼は僕の人生の中で、最も重要な人物かもしれない。妻を除けばね!
一般の人々にとって、彼は僕と最も繋がりのある人物だよね。多くの人にとって、彼は僕のキャリアのハイライトだ。彼がもういないという事実を、まだ受け止めきれていない。彼の個性は圧倒的で、若い頃は自分を酷使していたけど、それでも生き延びた。僕は彼が僕よりも長生きするだろうとずっと思っていたので、大きな損失だよ」
インタビュアー:オジーには人を惹きつける不思議な魅力がありましたね。
「そうだね、魅力という言葉はぴったりだね。彼はまるで生きる伝説のようだったけど、本質的には優しい人だった。彼は人を好きにさせ、その人も彼を好きにならずにはいられなかった」
インタビュアー:オジーはギタリスト全員と独特な関係を築いていました。あなたが彼のバンドに加わったときはどんな感じでしたか?
「彼は父親のような存在でもなく、兄弟のような存在でもなかった。僕にとっては家族的なものではなかったと思う。あまり親密にはなれなかった。なぜなのかはわからない。僕たちはランディやザックとのように深くは合わなかった。
でも、うまくいっていたよ。僕は彼のことが好きだったし、彼も僕のことを気に入っていると思っていた。でも彼の周りでは、いつも気まずさがあった。彼はボスだった。僕はそう見ていた。でもステージ上ではうまくいっていた。確かなつながりがあったよ。
個人的なレベルではそうではなかった。ただそうならなかっただけ。僕のせいでも彼のせいでもないと思う。ただそういうものだったんだ。彼は『Back to the Beginning』の公演後にメッセージを送ってくれた。とても優しいもので、ロサンゼルスに戻ったら会って、ちゃんと話そうという内容だった」
インタビュアー:彼は何について話したかったと思いますか?
「大したことではなかったと思う。長年経って、ただ近況を知りたかっただけだと思う。あのメッセージをもらえて嬉しかった。バーミンガムに行って、たとえ数分でも彼と話せたのは良かった。
どんな形であれ、彼と再びつながりたいとはずっと思っていた。必ずしも音楽的な意味ではないけれど、そうなればよかったと思う。解雇されて、悪い感情が残ったまま終わるのは望んでいなかった。
ずっと仲直りしたいと思っていた。彼に悪い感情は何もないと伝えて、友好的な関係で終わらせたかった。それができてよかった」
インタビュアー:最終公演『Back to the Beginning』について、どうでしたか?
「みんなが本当にサポートしてくれた。特にヌーノ(ベッテンコート)には驚かされた。僕のことをある程度知っているとは思っていたけど、まさか僕のことを気に入ってくれているとは思っていなかった。彼はとても支えてくれて、たくさん助けてくれた。トム・モレロもそうだった」
インタビュアー:『Back to the Beginning』で、オジーのキャリアのその時代を代表できたのは、きっと気持ちよかったでしょうね。
「本当にそう。それがあの週の大きな部分を占めていたからね。ある時点で、みんなが“ジェイクを喜ばせるために特別に努力するように”というメモが出回ったのかと疑ったよ! 周りを見回して、豚の血の入ったバケツを探し始めたんだ。誰かが“もう演技はやめろ”って言って、僕がどぼんと浸かるんじゃないかと思ってね!
オジーと一緒にやったことを誇りに思っている。必ずしもそれが自分の演奏の頂点だったとは思っていないけれど、本当に良い演奏ができたし、オジーは僕を成長させてくれた。僕はハリウッドではおそらくトップのギタリスト、少なくともトップ3には入っていたと思う。でもオジーに加わってからは、さらに上達したんだ。
それはまさに、やるかやられるかの必死な瞬間だった。オジーと一緒になって、より集中力が高まり、技術が向上したのがわかる。そのことを彼に感謝すべきで、最後にオジーと話した時に、ちゃんと伝えた。彼は僕をより良いギタリストにしてくれた。自分のギター演奏を見つめ直すきっかけをくれたんだ。
“Bark at the Moon”のソロがその例だ。
あの曲は本当に素晴らしい曲だった。ランディが亡くなったからといってオジーが終わったわけではないことを証明するのに役立った。自分がその一部でいられたことを誇りに思うよ。
あの曲の後半はすでに決まっていたんだけど、前半はまったく別のものを考えていた。もっとメロディアスで、ニール・ショーンのようなものだった。
絶対にうまくいくだろうと確信していた。今でも頭の中でその音が聞こえるし、今でも、きっとうまくいくだとうと思っている。頭の中で鳴っている音を再現するために一晩中かけて試行錯誤していた。プロデューサーのマックス・ノーマンもイライラしていたし、僕もイライラしていた。
そこにオジーが入ってきて“何だこれ?”って言ったんだ。僕は“完璧じゃないけど、かなり近づいている”と答えたら、彼から“いやいや、それじゃダメだ。それをやめて、とにかくジャムしろ”と言われた。僕は”なんで?やってみるけど”って感じだった。
で、結局、曲に使われたソロは、即興で弾いた2回目のテイクだったと思う。オジーが“それだ!”と言って、マックスも“そうだな、これはいい”と言っていた。僕は“本当に?何も考えずにただ弾いただけなのに、どうしてこれがソロになるんだ?”と思ったよ」
インタビュアー:オジーの「とにかくジャムしろ」というアドバイスは、若いプレイヤーにとって本当に良いアドバイスですね。
「そうだね。何年も経った今、振り返ってこう言える。“なるほど、そういうことか!”と気づくんだ。彼のおかげでギターの弾き方を見直すことができた。感謝しているよ」