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サルサ/ラテン・ジャズの巨匠エディ・パルミエリ死去

2025/08/07 12:24掲載
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Eddie Palmieri - Photo by Erik Valind
Eddie Palmieri - Photo by Erik Valind
70年以上に及ぶキャリアを通じてラテン・ジャズとサルサに革命をもたらした、プエルトリコ系アメリカ人のグラミー賞受賞ピアニスト/バンドリーダー/ミュージシャン/作曲家のエディ・パルミエリ(Eddie Palmieri)が死去。8月6日に米ニュージャージー州の自宅で亡くなったことがSNSの公式アカウントで発表されています。彼の娘のガブリエラ・パルミエリはThe New York Times紙に「長期にわたる病気の末に亡くなった」と明かしています。エディ・パルミエリは88歳でした。

ラテン音楽の歴史において最も影響力のある人物の一人であるエディ・パルミエリは1936年、ニューヨーク市のブロンクス地区に生まれる。プエルトリコ人の両親のもと、スパニッシュ・ハーレムで生まれ、先駆的なラテン・ピアニストである兄のチャーリー・パルミエリに大きな影響を受けた。

15歳で本格的な活動を開始。1950年代にはティト・ロドリゲス等のバンドで注目を集め、1961年にラ・ペルフェクタを結成。トランペットの代わりにトロンボーンを使用することでサルサを再定義し、パルミエリの音楽の特徴となった新しいサウンドを生み出した。1965年の名曲「Azucar Pa’ Ti」は、その文化的な重要性が認められ、2009年に米国議会図書館の所蔵作品に指定された。

また、1971年の革新的なアルバム『Harlem River Drive』では、ラテン音楽にファンク、ソウル、社会意識の高いメッセージを取り入れ、ブラックとラテンの音楽を自由な形のサウンドに融合させた。

1975年には『The Sun of Latin Music』でグラミー賞の最優秀ラテン・レコーディングを受賞した。

NEAジャズ・マスターズ賞、グラミー賞、ラテン・グラミー賞を複数回受賞したパルミエリは、2013年にラテン・レコーディング・アカデミーから生涯功績賞を受賞した。