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ギター・カヴァーはオリジナルと全く同じ音でなければならないのか? あるギタリストの発言によって海外ではこの議論が再燃

2025/08/05 20:36掲載(Last Update:2025/08/06 00:56)
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guitarist Credit: Dutko/Getty Images
guitarist Credit: Dutko/Getty Images
ギター・カヴァーはオリジナルと全く同じ音でなければならないのでしょうか? オリジナルに完全に忠実であるべきなのでしょうか? オリジナルを聴けるのに、オリジナルにそっくりなカヴァーを作る意味はあるのでしょうか?

この議論は先日、フランク・ザッパの息子ドゥイージル・ザッパ(Dweezil Zappa)が、過去の名曲をカヴァーする際に手抜きをする人々のことを「怠惰」だと発言したことで再燃しました。

「多くの人は、時には単なる怠惰に過ぎないけど、“まあ、自分なりにやればいいや”と考えている。その曲を十分に聴いて“だいたい合ってるし、自分のやり方でやればいい”と考えている。でも、俺が曲を覚えるとき、もしそれがヴァン・ヘイレンでも、ランディ・ローズが弾いていた曲でも、彼らがやっていることを正確に弾かない限り、その曲を弾いている気が全くしなかった。ニュアンスを学びたかった。音を再現したかった。それが俺にとって、その曲を弾くことの全てだったんだ」

Guitar.comはソーシャルメディアを通じて、ギター・カヴァーがオリジナル曲のスタイルや音を再現することが本当に重要なのか、あるいは誰も気にしないのか、質問を投げかけてみました。なお、Guitar.comのライターは「オリジナルにそっくりなカヴァーを作る意味はない」派の方です。

以下は、読者の反応の一例です。

「端的に言えば、はい。より詳しい答えとしては、完璧にやり遂げるか、自分のやり方を貫くかのどちらかで、中途半端なことをすると、雑で手抜きに見える」

「ヴォーカルだけが違う、オリジナルの正確なコピーカヴァーなんて誰も必要としていない。自分なりのアレンジを加えてみてほしい!」

「テクニックは過大評価され、模倣は創造性を破壊する。過去30年間で最も興味深いアーティストは、最も技術的な人ではなく、本当に何かを伝えるものを持っていた人だった。音楽はコミュニケーションなんだ」

「アーティストには自分らしさを出してほしい。もしヴォーカリストが声を完全に真似できたとしても、本人はそれを望むでしょうか? 意味がありませんよね? もうすでにそれはあるのですから」

「別のバンドがオリジナルの完璧なコピーのようなカヴァー曲を演奏しているのを聴くのが本当に嫌いです。それはトリビュートではなく、ただのコピーです。テンポを変えたり、歌い方を変えたり、マイナー調にしたり、もっとワクワクさせてほしい!」

「リッチー・ブラックモアやジミー・ペイジなどの多くのギタリストは、ライヴでソロを弾くときは、いつも即興演奏していました。だから、有名な曲をカヴァーする人たちもそうすればいいのでは?」

「バンドが自分たちの曲をライヴで一音一音、忠実に再現しているのも退屈だ…」

「結婚式のカヴァーバンドなら、(ドゥイージルの意見に)まったく同感です。でもオリジナル・アーティストが曲をカヴァーするなら、自分なりのアレンジを加えるべきです。そうでなければ、一体何の意味があるんですか?」