トム・ウェイツ、テリー・ギリアム、レジデンツが声優で参加した、パペット・ミュージカル・アニメーション『ニクスの怪物(原題:THE MONSTER OF NIX)』(2011年)が日本初公開決定。8月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて開催されるROSTO追悼上映企画<存在証明>にて追加上映されます。
以下、インフォメーションより
■『ニクスの怪物』
ようこそ、ROSTOの夢世界へ…
のどかな村ニクスにとんでもない事態が巻き起こった!少年ウィーリーは、すべてを食いつくす怪物に一人で立ち向かうことに……
本作は2019年に亡くなったスペインの鬼才ROSTOが5年の歳月をかけ、自身の持つ才能すべてを注ぎ込んで紡ぎあげた伝説のパペット・ミュージカル・アニメーションです。
ROSTOと親交が深かった友人たちの声優参加も話題です!テリー・ギリアムは、恐怖に陥って森の小屋に閉じ込められたレンジャー、そしてトム・ウェイツは恐ろしい真っ黒なツバメ・バージルの声を演じています。作曲はミュージカルが大嫌いとインタビューで語っていたROSTO自身が担当しています。演奏は大所帯で有名なメトロポール・オーケストラ。
●ニクス:主人公 モンスターに連れ去れた祖母を探しに一人、魔法の森に…。そこで巻き起こる不思議な出来事に翻弄されながらも真実に近づいていく。頭の大きな姿はROSTOの造作の特徴の一つ。
●レンジャー(声:テリー・ギリアム):超怖がりで森の中の小屋に引きこもっていたが、ウィーリーが訪ねてきたことで、心機一転、森の案内人を嘗て出る。 モーション・キャプチャーはTHE WRECKERSのメンバー、W・FOLLYが演じている。
●バージル(声:トム・ウェイツ):どうみてもカラスだが、ツバメだと主張する。ウィーリーに”卵“が大事な要素であることを教えてくれる。果たして味方なのか、敵なのか・・不気味な存在。
他にもROSTO監督による複合メディアプロジェクト「Mind My Gap」でお馴染みのキャラクターが多数登場しています。
原題:THE MONSTER OF NIX
監督・脚本・作曲:ROSTO 演奏:メトロポール・オーケストラ
<2011/オランダ・フランスベルギー/英語/日本語字幕/DCP/30分>
提供:Riskit Black Label/Simple⁺ 配給:リスキット
■ROSTO(1969-2019)
最初の短編映画「(伝説の)アングロビリー・フィーバーソンの興亡」(2002年)と「ジョナ/トムベリー」(2005年カンヌ国際映画祭Canal+グランプリ受賞)は、数々の権威ある国際映画祭で上映され、世界的な評価を得ました。これらの短編映画は、オンライング・ラフィックノベルから始まり、音楽、小説、そして映画へと展開した複合メディア・プロジェクトの「MIND MY GAP」の一環でした。こうした「MIND MY GAP」プロジェクト作品が2015年のリュブリャナ近代美術館を含むいくつかの国際映画祭で注目され、ロストの作品は、国際的な音楽アーティストの注目も集めました。 本作『ニクスの怪物』(2011)では、メトロポール・オーケストラ、トム・ウェイツ、テリー・ギリアム、ザ・レジデンツ、ザ・ドーらとコラボレーション作品となっています。ロストは並行して音楽プロジェクト「ジー・レッカーズ」をフィーチャーした4部作に着手、シリーズの1作目『うちが一番』(2008年)を発表、2作目『ロンリー・ボーンズ』(2013)はオタワ国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞しました。『スプリンタータイム』(2015年)、『リランズ』(2018年)で、この「ジー・レッカーズ」四部作は完結します。ロスト監督は自身初の長編映画の開発に挑みますが、2019年病気のため、急逝。
4部作は彼の死後、フランスの制作・配給会社オトゥード・ミヌイット主催のミハエル・シュマーキンによって『四つの悪夢』に纏められ、ドキュメンタリーと合わせてヨーロッパ各国で上映されました。
■ROSTO追討上映<存在証明> 8/16(土)よりイメージ・フォーラムにて先行公開
スペインの鬼才アルベルト・バスケス(『ユニコーン・ウォーズ』)、カナダの鬼才ガイ・マディン(『ギムリ・ホスピタル』)など、国内で知られざる才能を発掘、紹介するRiskit Black Labelによるオランダの芸術家ROSTOの追悼上映企画<存在証明>。遺作となった『四つの悪夢』(45分)とドキュメンタリー(20分)に加え、『ニクスの怪物』がラインナップに加わった合計95分の特集上映となっています。