メガデス(Megadeth) はなぜ、バンド名を「MEGADEATH」から“A”を抜いて「MEGADETH」としたのか? メガデスの初期ギタリストのグレッグ・ハンデビットは、バンド名がどのようにして名付けられたのか、ポッドキャスト『The David Ellefson Show』の新しいインタビューの中で語っています。
「俺たちは小さなアパートに座っていて、デイヴ(ムステイン)はアラン・クランストン上院議員が配布した“メガデス(Megadeath/核戦争などによる100万人の死者を意味する言葉)の兵器庫”というパンフレットを読んでいた。それが彼の中で核戦争の恐ろしさや破壊力について考えさせ、何かを引き起こしたんだと思う。俺はそれを見て“なんてこった、メガデスの兵器庫か”と思った。そのフレーズは彼の歌詞にもあった。するとふと“メガデスってバンド名としてクールだ”と思った。
その時、そして今でも多少はそう思うが、当時は“本当にバンド名にデスという言葉を入れるのか?本当にそれでいいのか?”と考えた。あの頃はそれがネガティブなカルマのように感じられたんだ。だから、“A”を抜いて一つの単語にして紙に書き、“これ、いいんじゃない? バンド名をMEGADETHにしよう。一語で“A”を抜く。ユニークだし、暗い連想もない。人々が見ても嫌な気持ちにならないはずだ”と思ったんだよ。
あの頃、商業的に成功するために自分を完全に売り渡さずに突破口を開くには、いくつかの壁があった。たとえば、当時キャピトル・レコードが“DEATH”という名前のバンドと契約する準備ができていたかはわからない。もしかしたらそうかもしれないし、そうでなかったかもしれない。でもその後、俺はKUBLAI KHAN(クビライ[フビライ]・ハン)を結成してデモを売り込んだが、、返ってくるのは“これは重すぎる。商業的に受け入れられない。契約できない。売れない”という返事ばかりだった」
ハンデビットによると、ムステインは最初、メガデスという名前を「気に入っていなかった」という。ハンデビットは「彼がそれに慣れるまで数日かかった。数日後、彼は“だんだん気に入ってきた”と言ったんだ。こうして名前が決まった。ちょっとした話だよ」
ムステインは自身の著書『Mustaine: A Heavy Metal Memoir』の中で、メガデスの名前を付けたのは別の元メンバーだと書いています。
「最初は自分の歌唱力に自信がなかったので、ローレンス・“Lor”・ケインというヴォーカリストを迎え入れていた。Lorはバンドに長くはいなかったけれど、功績は認めるべきだ。バンド名をMEGADETHにしようと提案したのはLorだった。それはある夜、車で走りながらバンド名を考えていた時のことだった。Lorは俺がすでに“Megadeath”という曲を書いていたことを知っていたので、それがバンド名としてもぴったりだと思ったんだよ。そして彼の言う通りだった。ありがとう、Lor」
ムステインは、メタリカを離れた後、カリフォルニアに戻るための4日間のバス旅行中に、クランストン上院議員が配布した前述のパンフレット出くわしたと伝えられています。そのパンフレットは核兵器の危険性に関する政治的な議論を扱ったもので、「平和条約がどうなろうと、メガデスの兵器庫はなくならない」という一文が含まれていました。
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