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ブラック・サバスのトニー・アイオミ 新しいロングインタビューでオジー・オズボーンの訃報について語る

2025/07/24 13:32掲載
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Black Sabbath
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ブラック・サバス(Black Sabbath)トニー・アイオミ(Tony Iommi)は、ITVニュースの新しいロング・インタビューの中で、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)の訃報について語る。「すぐには信じられなかった」と語り、またサバス最終公演のためにオジーがどれだけ頑張っていたか、オジーをどう記憶するのか、オジーの音楽界への貢献などについても語っています。

「オジーが亡くなったと知った時は本当にショックだったよ。昨日その知らせを聞いた時は、すぐには信じられなかった。“そんなはずがない”と思った。前日に彼からメールが来てたんだから。現実とは思えず、非現実的な感じで、本当に現実感がなかった。夜になって考え始めたんだ。“神様、これは夢なのか?”とね。でも前にも言ったように、(ブラック・サバスの最終公演『Back To The Beginning』の)リハーサル中から、彼は体調は良くない様子だった。彼はあの公演をやるために必死で持ちこたえていたんだと思う。昨夜ギーザー(バトラー)とそのことについて話していて感じたんだけど、彼はあの公演をやり遂げるためにやれるだけ頑張って、ファンに別れを告げたんだ。本当に最後だったんだ。

彼は長い間、あの日のために準備を重ねてきた。トレーニングをして、できる限りのことをして、この公演を成功させようとしていた。それが彼の願いだった。きっと彼は頭の中で“これが最後になるだろう、これが俺の最後の仕事だ”と思っていたに違いない。自分が死ぬと思っていたかどうかはわからないが、彼は本当にこれをやり遂げたかったし、その決意は固かった。そして見事に成し遂げた。彼に敬意を表するべきだ」

サバスのメンバーにとって、彼ら全員が育った場所の近くのステージに立っていることの意味について、アイオミはこう語っています。

「本当に感動的だった、みんな“ワオ”って感じだった。まるで夢のようだった。気がついたら、もうステージを降りていて“何が起きたんだ?”って感じだったよ」

ステージを降りた後のオジーの様子を聞かれると、アイオミはこう語っています。

「彼は自分の楽屋に行き、俺は俺の、ギーザーも自分の楽屋に行った。それからオジーが来てくれた。彼は車椅子に乗って帰る前に寄ってくれて、別れの挨拶をして少し話をした。彼は元気そうだったよ。楽しんでいた。彼は“うまくいったよな?”と言っていたから、“ああ、うまくいった”と答えた。

でも一昨日、彼から“疲れていて、本当に元気がない”というメッセージが来た時は心配した。彼の健康状態を考えると、あのパフォーマンスは本当に大変だったはずだ。リハーサルでもそれは見て取れた。毎日リハーサルに参加させるわけにはいかなかった。彼には負担が大きすぎる。だから彼を連れてきて、座って数曲歌ってもらい、くだらない昔の話をしたりして、笑って、それで帰らせるって感じだった。この公演は本当に彼にとってのお別れの場だったし、俺たちにとってもサバスとしての別れの場だった。バンドの終わりだったし、二度はできない。20年間一緒に演奏しなかったビル・ワードが一緒にいてくれたことも感慨深い。正直、20年も経ったなんて信じられないよ」

オジーは最終公演でステージに立つことを楽しんだかどうか尋ねられると、アイオミはこう語っています。

「彼は感動しつつも、同時にフラストレーションも抱えていたと思う。彼は立ち上がりたがっていたからね。立ち上がろうとしているのが見て取れた。あれは彼にとって全てを意味していた。あれは、観客全員を見渡せるあの瞬間を彼も俺たちも共有して、あのような形で幕を閉じるという大団円のために、俺たちが作り上げたものだった。

でもオジーとこんなに早く別れるとは思っていなかった。本当にこんなに早く逝くなんて予想してなかった。だから本当にショックだったよ。

本当にやってよかった。みんなにとって最後のことだったからね。もしやらなかったら、人々はバンドとオジーを見られなかっただろう。それは残念なことだっただろうね。あの状況で、みんなは俺たち全員と、オジーを最後に見る機会を得たんだ」

オジーをどう記憶するか尋ねられると、アイオミはこう語っています。

「俺たちは何年も前からの付き合いだ。俺は誰よりも前からオジーを知ってた。同じ学校に通っていたからね。彼はいつも面白かった。オジーはオジーだった。もう二度とオジーみたいな人はいないだろう。彼は唯一無二だ。オジーは一人だけだった。彼は特別な人間で、ありのままの彼だった。思ったことを口にする。何度も“おい、余計なこと言うなよ”と言ったけど、もちろん言っちゃうんだ。でも面白かった。本当に笑えた。彼は本当に滑稽なことをやらかした。ステージ上でも笑いが絶えなかった。音楽には真剣だったけど、いつもこういうことがあって、オジーは俺のところに来て変な顔をする。観客には見えないけど、彼はいろんな面白い顔をして、俺は大笑いした。それからギーザーのところに行って同じことをする。彼はそういう人だった。彼はショーマンだった」

オジーの音楽界への貢献について、アイオミはこう語っています。

「彼には特別な才能があった。それが全てだ。オジーのような人は他にいない。彼の奇行や全ても、彼を知って何年も経っても、彼が次に何をするか全く予想できなかった。だから“次に何をするのか”と常に好奇心を刺激されていたよ」