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「Tシャツ販売が俺たちの主な収入源だ」 エクソダスのゲイリー・ホルトがメタルバンドの経済的現実を語る

2025/07/21 19:49掲載
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Gary Holt - Photo by Javier Bragado, Redferns
Gary Holt - Photo by Javier Bragado, Redferns
「俺はTシャツのセールスマンなんだ。ミュージシャンじゃない。旅するTシャツの売り子だ。それが俺たちの仕事。俺たちは音楽を演奏して、お客さんを店に連れて行き、俺たちをプリントしたTシャツを売る。それがビジネス」

米スラッシュメタル・バンド、エクソダス(Exodus)のベーシストであるジャック・ギブソンは2024年夏、ダニエル・ブルームのインタビューの中で、キャリアをスタートさせたばかりのミュージシャンへのアドバイスを求められた際、そう発言をしていました。詳しくはこちら

それから1年、エクソダスのバンドメイトで、スレイヤー(Slayer)のメンバーでもあるゲイリー・ホルト(Gary Holt)は、ドイツのMetal.deとの新しいインタビューの中で、メタルバンドの経済的現実について語っています。

インタビュアーがホルトにオンラインストア「Holt Awaits」でグッズを販売し副収入を得ていることに言及すると、ホルトはこう話しています。

「ああ、助かってるよ。みんな“お前は金持ちのロックスターだろ”と思っているかもしれないけど、違うんだ。俺はTシャツを売ってる。自分のクローゼットから出して売っているんだよ。(注文が来たら)よし、梱包して、ラベル貼って、送らなきゃ、って感じだ。でも、あくまでも助けになるだけだ。生活費を全部賄えるわけじゃない。生活費の足しにはなる。パンデミックの時は本当に助かったよ。

正直に言うと、もし引退したら、多分もっとプロデュースに力を入れるだろう。音楽には携わり続けるだろうけど。時々、家から一歩も出ない生活を夢想するんだ。出かけるのが嫌でね。飛行機に乗るのが特に嫌いだ。着いたら、それはそれで楽しいんだけどね」

ホルトはまた、エクソダスのベーシストであるギブソンが2024年に「俺はTシャツのセールスマンなんだ。ミュージシャンじゃない。旅するTシャツの売り子だ」と発言したことについて質問されて、こう答えています。

「Tシャツ販売が俺たちの主な収入源だ。俺たちはまだ幸運の方だ…演奏料で経費を賄えて、Tシャツの売上が全部自分の取り分になるバンドなら、かなりうまくいっている方だ。特にパンデミック以降はすべてが高騰している。ツアーバスの費用も大幅に上がった。航空運賃も上がった。本当に厳しいよ。俺たちはまあまあやってる方だ。でもツアーから帰って2ヶ月仕事がなければ、その(Tシャツ販売の)稼ぎで全部賄わなきゃいけない。だから、みんなが思ってるような生活じゃないんだ」