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ポール・スタンレー、かつてキッスの新メンバーに新しいペルソナを与える慣習があったことを「大きな間違いだった」と回想

2025/07/09 19:54掲載
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KISS
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キッス(KISS)ポール・スタンレー(Paul Stanley)は、かつてキッスの新メンバーに新しいペルソナ(キャラクター)を与える慣習があったことを「大きな間違いだった」と振り返っています。

キッスの各メンバーがメイクした姿はペルソナと呼ばれ、それぞれ名前とキャラクターが与えられています。オリジナルの4つのデザインは「スターチャイルド(ポール・スタンレー)」、「デーモン(ジーン・シモンズ)」、「スペースマン(エース・フレーリー)」、「キャットマン(ピーター・クリス)」でしたが、バンドにはかつて、新メンバーに新しいペルソナを与える慣習があり、「フォックス(エリック・カー)」、「アンク・ウォリアー(ヴィニー・ヴィンセント)」がありました。

ビリー・コーガンのポッドキャスト番組『The Magnificent Others』に出演したスタンレーは、オリジナルメンバーのピーター・クリスとエース・フレーリーが1980年代初頭にバンドを脱退した後、バンドに新しいペルソナを導入したことを、こう振り返っています。

「大きな間違いだった。

俺たちは時間をかけてこれらのキャラクターを作り上げた。確かにそれぞれのメンバーが考え出したものだけど、バンドとして一緒に作り上げたんだ。何年もかけて育ててきたものを、なぜ捨てようとしていたのか? それは狂ってるよ。ニュー・コーク(※1985年にコカ・コーラ社が100年続いた伝統の味を変更して発売した新しい味のコカ・コーラ。大失敗の例として語られている)も上手くいかなかったじゃないか」

スタンレーはまた、キッスが一目でわかるロックバンドの1つであることの重要性を見過ごすべきではなかったとも付け加えています。

「それがキッスだ。世界中の人々に広く認識されている。世界中どこに行っても、誰かに写真を見せれば“キッスだ”と言うだろう。バンドメンバーの名前を言えなくても、あのロゴとあのペルソナがあればね」

またスタンレーは、キッスがあらゆる年齢層の間で広く認知されるようになったと初めて気づいた時の思い出も語っています。

「1975年に(米ニューヨークの)アッパー・イースト・サイドにある『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』という洋服店にいた。そこには本当にクールなロックンロールのイギリス風の服や、(ニューヨーク)ドールズたちが着ていたような、曖昧な中性的な服と、大きな厚底の靴があった。

俺らが渡したステッカー、『Destroyer』のアルバム・カヴァーのステッカーだったんだけど店のディスプレイケースに貼られていた。そこに母親と小さな男の子が通りかかって、その小さな男の子が“キッスだ!”と叫んだんだよ。“いいね、いいね”と思った瞬間だった」