
Michael Jackson / HIStory: Past, Present and Future, Book I
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の1995年アルバム『HIStory: Past, Present and Future, Book I』のジャケット・カヴァーにはマイケルの銅像が登場します。このアルバムとツアーのプロモーションのため、この銅像を基にした高さ32フィート(約10メートル)の巨大なマイケル像が10体作られ、世界各地に設置されました。それから30年、この巨大なマイケル像は現在どうなっているのでしょうか? 英BBCが追跡取材しています。
『HIStory』のジャケット・カヴァーは1994年、彫刻家のダイアナ・ウォルザックがマイケルと相談し、粘土の彫刻を作成し、それをデジタルスキャンして作られました。
その後、所属のレコード会社エピックはジャケット・カヴァーを基に10体の巨大なマイケル像を制作することを決め、アーティストのスティーブン・パイルに依頼しました。彼のチームはウォルザックの原型にアクセスできなかったため、像は少し異なる外観になっています。
現在、一部の像の所在は不明ですが、意外な場所で展示され続けているものがあることがBBCの追跡取材で判明しました。
■オランダのマクドナルド

(c)Peter Van Gelder
巨大なマイケル像の一つは、オランダ南部のベスト村にあるマクドナルドの駐車場に長年そびえ立っていました。レストランオーナーは1996年にソニーから像を購入し、オープンしたばかりだった店の目玉として設置しました。期待通り、マイケル・ファンが次々と集まりましたが、2019年のドキュメンタリー『ネバーランドにさよならを』により、像は撤去され、現在は「秘密の場所」に保管されているという。オーナーはこの像をファンクラブに寄贈したいと考えています。
■オーストリアのナイトクラブ

(c)Franz Josef Zika
ウィーンから西へ30km離れた小さな町にあったクラブの中庭に、巨大なマイケル像の一つがあります。オーナーは1998年にチャリティオークションで像を落札しました。オーナーはクラブの宣伝に有効だと考え、「像の周辺には多くのバーがあり、ジャクソンを中心にパーティーが盛り上がっていた」と振り返っています。しかし、昨年、近くの新築住宅ビルの建設によりクラブは閉鎖を余儀なくされました。オーナーは現在、像を売却したいと考えています。
■スイスの遊園地

(c)Marino Trotta
50年以上も前から、スイスのローザンヌでは、ルナパークという毎年恒例の遊園地イベントが開催されています。巨大なマイケル像の一つは、かつては毎年出番があったものの、ここ数年は姿を見かけないという。ここでの像は、軍服に金色の塗料が塗られるなど、若干の改装が施されています。数年前から展示されていませんが、その理由は明らかにされていません。ただし、売却はしていないと、主催者はBBCに取材に対して述べています。
■南アフリカのミニチュア町

Heather Mason/2summers.net
現在廃墟となったヨハネスブルグのテーマパークで、塗り替えられた巨大なマイケル像の一つが見つかりました。像の一部(髪、ベルト、バッジなど)が黒く塗り替えられ、残りは灰青色になっています。このテーマパーク「サンタラマ・ミニランド」は1970年代にオープンし、ミニチュアで南アフリカを紹介するものでしたが、現在は閉鎖され廃墟となっています。
■イタリアの遊園地

(c)Europark Milano
ミラノ近郊にある遊園地ユーロパーク・イドロスカロ・ミラノには、新しい塗装とサングラスが施された巨大なマイケル像の一つがあります。遊園地の広報担当者はBBCに対し、像はツアー終了後に購入され、長年放置された後、遊園地に置かれるようになったと説明しています。像は2019年に修復されました。遊園地の所有者は現在、この像を売却に出しています。