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ブルース・スプリングスティーン 『Born in the U.S.A.』は「必ずしも俺が作りたかったアルバムではなかった」「満足していなかった」と語る

2025/06/23 20:00掲載
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ブルース・スプリングスティーン / ボーン・イン・ザ・U.S.A.(40周年記念カラー・ヴァイナル)
ブルース・スプリングスティーン / ボーン・イン・ザ・U.S.A.(40周年記念カラー・ヴァイナル)
ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)を一躍世界的スターダムに押し上げた大ヒット・アルバム『Born in the U.S.A.』。しかし、スプリングスティーン本人は「必ずしも俺が作りたかったアルバムではなかった」と新しいインタビューの中で振り返り、「満足していなかった」「共感できなかった」とも語っています。

完全未発表フル・アルバム7作をフィーチャーした7CDボックスセット『Tracks II : The Lost Albums』のライナーノーツでスプリングスティーンは、アルバム『Born in the U.S.A.』について「満足していなかった」と述べ、このアルバムが他の作品のように「共感できなかったと感じている」と述べています。

米ローリングストーン誌の新たなインタビューの中で、なぜこのような考えを持っているのかを尋ねられたスプリングスティーンは、こう答えています。

「あれは俺が出したアルバムだし、俺が作ったアルバムではあったけれど、必ずしも俺が作りたかったアルバムではなかった。

俺は『Nebraska』に続く、同じような感触を持ったフルアルバムを作りたかった。“My Hometown”と“Born in the USA”を聴けば、それらが俺が意図した両極のようなものだったことが分かるはず。他の曲は...単に当時持っていたものに過ぎない。それらは俺が書いた曲で、俺がレコーディングした曲だ。

構想から実行まで、必ずしも自分が頭の中で思い描いていたアルバムにはならなかったけれど、それがクリエイティビティというものなんだ。スタジオに入ってアイデアを持っていても、必ずしもその通りのものが出来上がるわけじゃない。だから、あのアルバムは自分にとってそういう状況だったんだ」

ライターのアンディ・グリーンがこれを受けて、こう述べています。

「あなたがそう言うのを聞いて少し驚きました。私は『Born in the USA』を、レーガン時代のアメリカに取り残された様々な人々からのメッセージとして聴いていました。リスナーとしては、この作品には一貫性があると感じました」

これに対してスプリングスティーンはこう答えています。

「おそらく、他の多くの人たちもそうだったんだと思う。もしかしたら、俺はもっとダークなものを求めていたのかもしれない。でも、それ以外の部分では、『Nebraska』のテーマはそこにある――“Downbound Train”にもある、ポップミュージックの中にうまく隠されているけれど、ちゃんと存在している」