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ビーチ・ボーイズ「Sail On, Sailor」 サーフィンに行ったデニス・ウィルソンに代って歌ったブロンディ・チャップリンがこの曲を回想

2025/06/20 19:05掲載
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The Beach Boys / Sail On Sailor - 1972
The Beach Boys / Sail On Sailor - 1972
ビーチ・ボーイズ(The Beach Boys)の1973年曲「Sail On, Sailor」は当初はデニス・ウィルソン(Dennis Wilson)が歌う予定でしたが、サーフィンに行くためにすぐに去り、カール・ウィルソン(Carl Wilson)でもうまくいかず、最終的にブロンディ・チャップリン(Blondie Chaplin)が歌いました。チャップリンはUltimate Classic Rockの最近のインタビューの中で、「Sail On, Sailor」について振り返っています。

Q:あなたの代表曲であるビーチ・ボーイズの「Sail On, Sailor」は、当初はデニス・ウィルソンが歌う予定だったとそうですが、彼はサーフィンに行くことに決めたそうですね。

「そうだね。彼は買ったばかりの新しい(車の)トラックの後ろにボードを積んでいた。プロデューサーのカール・ウィルソンが試しに歌ってみてほしいと言ったんだけど、デニスは“カール、波がいいし、新しいボードもあるし、かっこいいトラックもある。よし、サーフィンに行くか”って感じだった。彼は1節くらい歌ってみたけど“これは僕の声質に合わない”と言って(サーフィンに行ってしまった)。それからカールが試したんだけど、どちらかというと、こっちの方が合ってたいたんだけど、彼も自分の声質が気に入らなかったんだ。で、結局、残ったのは僕だけだった。何度か歌ってみたところ、それが皆が聴いている結果になったんだよ」

Q:あの曲を引き継ぐのは本当に大変だったはず。歌詞がとにかく多い。

「いやあ、舌を噛むような歌詞だよね! こんなに言葉が多いと本当に難しい。簡単そうに聞こえるかもしれないけど、それはたぶん…なぜかはわからないけど、ただそれに合わせようと努力したからで、若かったから、なんとか聞ける感じにできたんだろうね」

Q:あなたは『Carl and the Passions』に収録された2曲の共作を手がけ、もちろん『Holland』の素晴らしい「Leaving This Town」も担当されました。なぜそれらの曲がビーチ・ボーイズに合うと思ったのでしょうか?

「わからない。カールは僕たちを励まし、いくつかの曲を書くきっかけを作ってくれた。彼は当時、リッキー・ファターと僕にもっと参加して欲しいと思っていた。(ビーチ・ボーイズ加入以前に2人が在籍してたバンド)フレイムス時代から僕たちを気に入っていたからだと思う。特に“Leaving This Town”や(『Holland』のボーナストラック)“We Got Love”を書くのを手伝ってくれた。彼のおかげなんだ。あの頃は本当に興味深い時代だった」

Q:この時代の再評価は長らく待たれていましたが、2022年に6枚組ボックスセット『Sail On Sailor: 1972』でようやくその機会が訪れました。

「あれから何年経ったんだ? 72年、73年だったよね? あの頃は“Sail On, Sailor”やアルバム『Holland』が今のように、彼らの作品の中でも重要な作品の一つとして語られるなんて想像もできなかった。だから、その評価は本当に光栄だ。でも、長く愛されるなんて思わなかったよ。

“Sailor”のおかげだ。あの曲がなければアルバム『Holland』はリリースされなかっただろう。『Holland』は、ラジオでかかるような"ターンテーブル・ソングがなかったから、誰も出したがらなかった。当時はチャートでも高い順位にはならなかっけど、50年経った今、誰もがこの曲を知っているか、どこかで聴いたことがあるようなんだ。この曲に関われて本当に幸せだよ」