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AIによって生成された70年代~80年代風の音楽を、存在しない架空のバンドが過去にリリースした作品としてYouTubeに投稿しているチャンネルに注意を

2025/06/19 18:56掲載(Last Update:2025/06/19 19:07)
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AI-generated fake band - Concubanas - Rumba Congo (1973) [Full Album]
AI-generated fake band - Concubanas - Rumba Congo (1973) [Full Album]
AIによって生成された1970年代~80年代風の音楽を、存在しない架空のバンドが過去にリリースした作品としてYouTubeなどに投稿しているチャンネルがあり、素人耳にはAIによって生成されたものだと気づくのは困難なものも多いとスペインの新聞エル・パイスは注意を促しています。

例として挙げたのは「Concubanas」というバンドのアルバム『Rumba Congo』。YouTubeの解説文には「1971年にハバナで結成されたこのグループは、キューバ音楽とコンゴ音楽の独自の融合を奏でていました。彼らは1992年に解散しましたが、数多くの音楽的宝物を残しました」と説明されていますが、実際には実在しないバンドで、AI生成された音楽です。アルバム『Rumba Congo』はYouTubeで130万回再生されています。

こういったAI生成された音楽収益は、フランスを拠点とする国際著作権者協会連合(CISAC)の調査によると、2028年までに1億ドルから40億ドルに急増し、ストリーミング収益の20%を占める可能性があります。つまり、本物のアーティストのストリーミング収益を減らすことにつながります。

Zaruret Recordsというチャンネルは、7ヶ月間で135本のAI生成音楽動画を公開しており、いずれも架空のバンドで架空のバックストーリーを特徴とした動画です。Zaruretは、「日本のプログレッシブ・ジャズの融合」と定義している「ファンタジア」という架空のバンドのYouTubeチャンネルも立ち上げて動画を公開しています。

Zaruret Recordsのプロフィール説明文には次のように書かれています:「耳を疑うようなことが起こる!このチャンネルで起こることはすべてフィクションだ。でも真実とは何なのか?どうでもいい、とにかく聴いてみろ!」