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ブルース・スプリングスティーン、未発表曲集『Tracks III』早くも完成&トランプ大統領を「バカ」と呼び、現在の政治状況は「アメリカの悲劇」と語る

2025/06/19 14:07掲載(Last Update:2025/06/20 02:38)
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Bruce Springsteen - Photo by Rob Demartin
Bruce Springsteen - Photo by Rob Demartin
ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)は6月27日に未発表フル・アルバム7作をフィーチャーした7CDボックスセット『Tracks II : The Lost Albums』をリリースしますが、まだ多くの未発表音源が残されています。ボスは米ニューヨーク・タイムズ紙の新しいインタビューの中で、未発表曲集シリーズ『Tracks』の第3弾『Tracks III』を既に完成させたことを明かしています。

スプリングスティーンは「『Tracks III』は完成している」「まだたくさんの良い楽曲が残っていた」と語り、1973年のデビュー作『Greetings From Asbury Park, NJ』から2024年までの「5枚分のアルバムに相当する未発表の音楽」を収録する予定。この『Tracks III』をもって「基本的に倉庫に残されていたものは全て出し切った」と説明しています。

また、このインタビューは、スプリングスティーンが最新のヨーロッパ公演でドナルド・トランプ米大統領を公の場で激しく非難する前に行われましたが、スプリングスティーンはここでもトランプ大統領を非難。トランプ大統領を「バカ」と呼び、現在の政治状況を「アメリカの悲劇」と表現して言及しています。

「これはアメリカの悲劇だ。この国を産業の空洞化と、その後に起こった信じられないほどの富の格差の拡大が相まって、多くの人々を置き去りにする結果を招いたと思う。扇動政治家が現れるにはうってつけの状況だった。こんなバカが現れるとは信じられないが、一部の人々にとってはまさにうってつけの人物だった。この70日間に俺たちが経験してきたことは、誰もが“ここでは起こり得ない”“アメリカでは絶対に起こらない”と言っていたことばかりだ。そして今、俺たちは、その状況に陥っている」

スプリングスティーンは、トランプ大統領の移民政策について、こう述べています。

「俺の故郷であるニュージャージー州のフリーホールドには多くの移民が住み、その街を非常に活気あるものに変えてきた大規模な移民コミュニティがある。今は、移民や出稼ぎ労働者を受け入れているコミュニティがアメリカ中にある。だから今起こっていることは、俺にとっては、吐き気をもよおすほど嫌悪感を覚えるし、恐ろしい悲劇だ」

スプリングスティーンはそれでも、この国に希望を抱いているという。

「我々の国には独裁的な歴史は持っていない。基本的に民主主義の国であり、いずれその本質が表れ、状況は好転すると信じている。幸運を祈ろう」

https://www.nytimes.com