
Terry Chimes Photo by Ebet Roberts/Redferns
ザ・クラッシュ(The Clash)のオリジナル・ドラマーで、ブラック・サバスのツアーでもドラムを演奏した
テリー・チャイムズ(Terry Chimes/68歳)は現在、音楽業界から引退し、カイロプラクティックの世界で活躍しています。英ラジオ番組『The Chris Moyles Show』に出演したチャイムズは、ロックからカイロプラクティックへの劇的なキャリアチェンジの理由を語っています。
ザ・クラッシュのデビュー・アルバムでリズムセクションの要を務めたチャイムズは、音楽業界の「狂気」に15年間浸かった後、「もう十分だ」と感じたと説明しています。
チャイムズは、音楽の道に入ったのはほとんど偶然で、元々は子供の頃から健康と病気に興味を持っていたという。
「子供の頃、健康と病気に興味があった。実は獣医になりたかった。でも、3つの理由で諦めた。一つ目は、患者が噛むこと。二つ目は一日中動物を殺していること。三つ目は自殺率が最も高い職業の一つだから。それで“これはやめておこう”と思ったんだ。
医学を考えて、医学部の面接を受けたんだけど、どうも自分には合わない気がした。それからローリング・ストーンズを見て“あの連中は、きっと最高に楽しい人生を送ってるに違いない”と思って、それでバンドに参加し、やがて、それがザ・クラッシュになったんだ」
しかし、音楽シーンの魅力は次第に薄れていきました。チャイムズは「音楽業界は狂った人だらけ。そこで正常だったのは俺だけだった!」と冗談を飛ばしています。
絶え間ないツアーと混沌とした生活スタイルが、ついに彼に別の道を探させることになりました。新しいキャリアを決意した頃には、チャイムズは規律正しい健康的な生活を送るようになり「ドラッグもタバコも酒もやらず、ベジタリアンの健康オタク」となっていました。そのため、カイロプラクティックは自然な選択肢となったという。「カイロプラクティックの方がずっと理にかなっていた。健康的。だから、その道を選んだ。全力で飛び込んだんだ」と話しています。
スポットライトを手放すことへのためらいはなかったかと尋ねられたチャイムズは名声について自身の見解を示し、「名声は“麻薬”のようなものだ、そこから離れるのは非常に難しい」と述べ、そして最後に「逃げれば追いかけてくるが、追いかければ逃げていく」と付け加えています。