「『Destroyer』は前の作品とは違うサウンドだったが、ボブ・エズリンと仕事をしたことは、とても勉強になり、知識を習得し、曲作りの質を高め、パーティーで誰かと寝るという内容の曲を少なくとも一時的に脇に置いて、レベルを上げることができた。“Detroit Rock City”、“God Of Thunder”、“Beth”、“Shout It Out Loud”など、このアルバムの多くの曲は最後までセットリストに残り続ける曲になった」
■『Sonic Boom』
「『Sonic Boom』は、バンドのルーツを認識し、自分たちがどこから来たかを理解し、不足を補いながら前進した素晴らしいアルバムだ。このアルバムと、そこに込められた精神が大好きなんだよ。みんなが自分たちのやりたいことを理解し、最高の状態で取り組んだ。大抵の場合、個人のベストは、チームやバンド、関わっているものをより良くしようとすることから生まれると思う。ただ自分自身を良く見せようとするよりも、それが結果的に自分をより良く見せるんだ。『Sonic Boom』のチームスピリットは本当に本当に感じられるものだった。素晴らしいアルバムだよ。もし“Modern Day Delilah”が『Rock And Roll Over』に収録されていたら、間違いなくクラシックになっていただろう。だが、曲がそのような輝きを帯びたり、人生の特定の時期に聴いた曲としてのつながりを持つには何十年もかかる。素晴らしい曲であっても、過去と結びついた輝きは持てない。“Modern Day Delilah”であれ、“Hell Or Hallelujah”(2012年のアルバム『Monster』収録)であれ…俺はただ“最高じゃないか”と思っている。今は時代が違うし、人々は曲を時代の記録や特定の時代の音の写しとして捉えなくなった。『Sonic Boom』はトップ3に入るだろうね」
「『Kiss Unplugged』が大好きだよ。数日前にも聴き返したばかりだ。当時のバンドは最高の状態だった。エフェクトも、アンプも、走り回ることもなく、ただギターとドラムで歌い尽くすだけ。このアルバムは楽曲自体をアピールする機会にもなった。俺はいつも、良い曲は1本のギターで演奏できるという考えを信じている。“この曲のサウンドエフェクトを聴いてから判断してくれ”なんて言う必要があるなら、それは違う。素晴らしい曲はシンプルに削ぎ落とされても最高なんだ。だから“Sure Know Something”や“I Still Love You”を聴けば、その素晴らしさにただ“ワオ”と驚くはずだ。だから『Kiss Unplugged』は間違いなく(このリストに)入る...そのシンプルさと、否定しようのない事実が大好きなんだ。ただ4人の男が楽器を弾いているだけなんだから」