グラミー賞に「最優秀アルバム・カヴァー賞」復活 パッケージ関連の賞を「現代の市場をより反映するため」再編
2025/06/13 12:47掲載

Grammy Awards
グラミー賞に「最優秀アルバム・カヴァー賞」が復活します。近年は「最優秀レコーディング・パッケージ賞」と呼ばれていましたが、主催するレコーディング・アカデミーは第68回授賞式(2026年2月1日開催)より、パッケージ関連の賞を再編し、既存の2つの部門(「最優秀レコーディング・パッケージ賞」と「最優秀ボックスド/スペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ賞」)を「最優秀レコーディング・パッケージ賞」という1つの部門に統合し、新たに「最優秀アルバム・カヴァー賞」を新設することを発表しています。
「最優秀レコーディング・パッケージ賞」はアルバムのジャケットデザインと「全体的なビジュアルプレゼンテーション」を評価対象とし、ボックスセットや限定版は1995年から「最優秀ボックスド/スペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ賞」の対象となっています。
「最優秀レコーディング・パッケージ賞」はもともと、1959年の第1回グラミー賞では「最優秀アルバム・カヴァー賞」と呼ばれていました。受賞作はフランク・シナトラの『Frank Sinatra Sings For Only The Lonely』。しかし音楽業界の変化に伴い、アーティストたちがアルバムの視覚的表現を進化させているのを反映する形で、1974年に「最優秀アルバム・パッケージ賞」、1994年には「最優秀レコーディング・パッケージ賞」へと名称変更していました。
そして2025年の現在、アナログレコードのバリエーションが溢れ、アルバムのビジュアル表現はカヴァーアートを超える要素を多く含むようになりました。そのため、「現代の市場をより反映するため」、アルバム・カヴァーとパッケージを分け、現状の「最優秀レコーディング・パッケージ賞」と「最優秀ボックスド/スペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ賞」を統合して「最優秀レコーディング・パッケージ賞」として一本化し、一方「最優秀アルバム・カヴァー賞」は独立した部門として残ります。
2026年のグラミー賞のこのほかの変更点としては、「最優秀トラディショナル・カントリー・アルバム賞」が新設され、既存の「最優秀カントリー・アルバム賞」は「最優秀コンテンポラリー・カントリー・アルバム賞」へと改名されます。「最優秀新人アーティスト賞」も拡大し、過去に「最優秀アルバム賞」にノミネートされたアルバムにクレジットされたフィーチャリングアーティストも演奏時間が20%未満であれば対象となります。