ジョニー・マー(Johnny Marr)は、自身にとってのギターヒーローである
ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)について、Irish Daily Mirror紙の新しいインタビューの中で語っています。
マーのスタジオに新たなアイテムが加わったという。
「3週間ほど前に(写真家の)ジル・フルマノスキから貰った彼のポスターを今見ている。額に入れてスタジオに飾ったよ。1973年3月のレインボーシアター。素敵な写真だよ。
彼には清らかさがあったが、決して禁欲的ではなかった。彼にはショービジネス以上の何かがあった。ほとんど宗教的なものさえ感じた。そこには天職と呼べるものがあった。彼のアルバムやライヴに感動した人々は、決して彼への愛を失うことはない。ノスタルジーではなく、彼の誠実さに関わるものなんだよ。
ギターと共に生き、ギターと共に死ぬという哲学のようなもので、それはかなり予言的だった。
ティーンエイジャーの頃、彼の大ファンだった。彼の音楽を楽しみ、ライヴを愛しただけでなく、ミュージシャンとしての彼の振る舞い方にも感銘を受けていた。
ステージに上がり、偽りなく、ただ会場を沸かせ尽くすこと。レーザーやキーボードの山を使うのは結構だが、ボロボロの古いギターとアンプ、ジーンズとスニーカーというスタイルで、余計な装飾なしにそれをやるのは、本当に力強いものだよ。
彼が発していたメッセージは“人生に必要なのはギターとアンプくらいで、それで十分だ”というものだった。若い理想主義的なミュージシャンにとって、それは本当に魅力的だった。
僕の寝室は一時、ロリーへの聖地のようだった。運よく人生に影響を与えてくれる人物に出会えた時、その人は自然と自分の人生の一部になるものなんだよ。
僕の家族さえもその影響を受けた。子供の頃よく彼の音楽を流していたので、家族も彼の作品をよく知っていた。親となった今、その気持ちがわかる。家族にとっての拠り所になるんだ。
若き日に吸収したものは、一生離れないものだ。80年代には新しいことに夢中で気づかなかったが、年を重ねるにつれて、その影響に気づく。(ザ・スミスの)“What Difference Does It Make”は“Secret Agent”に似ている。もし“Secret Agent”の演奏を学んでいなかったら…その演奏の仕方自体が似たようなものだ。“Daughter of the Everglades”では、彼が僕に与えた影響を聞くことができる。ロリーの最初のアルバムには“There Is A Light”という曲もあった」
ギャラガーは1995年3月に肝移植のため入院し、その3ヶ月後の1995年6月14日に亡くなりました。
「その頃、彼は僕の家の近所に住んでいた。彼が亡くなる前に、少しだけ知り合いになっていた。何度か偶然会ったし、彼から電話も何度かかかってきた。訃報を聞いた時、僕はThe Theのセッション中だった。本当に悲しかったよ。
もし彼が人生の終盤にあった音楽的な困難な時期を乗り越えていたら、彼は新しい章を楽しんでいただろう。ジュールズ・ホランドの番組に数年に一度出演し、アルバート・ホールで演奏する姿を想像できる。ボニー・レイットやニック・ロウのようなキャリアを築けたかもしれない。年齢を重ねても活躍できたはずの人物だったけど、80年代から90年代にかけての奇妙な流れが彼をポピュラー音楽から遠ざけてしまった。そういうことが起こったのだと思う。それは彼を少なからず動揺させた。あの曲がり角を乗り越えていたら、何が起きていたか誰にも分からない」