ホール&オーツ(Hall and Oates / Daryl Hall & John Oates)の
ダリル・ホール(Daryl Hall)は、自身の歌声の変化についてクラシック・ポップ誌の最近のインタビューの中で語っています。
最近のライヴ・レビューの中には、ホールの歌声がかつての輝きを失っているとの指摘もありますが、本人は最近、「今こそ、ずっと求めていた歌声を手に入れた」と発言していました。その真意を尋ねられたホールはこう話しています。
「年齢と共に成熟し、僕の声はまろやかになり、ある意味で開放的になった。若い頃はもっと高音域が出せた。成層圏まで、天まで届くような声で歌えた。今はその一部を失ったけれど、代わりに得たものもある」
ホールはさらに、人生経験を積んだことで、自分の声が自分が書いて歌うような楽曲により適したものになったかもしれないと語っています。
「僕は基本的にソウルシンガーだ。若かった頃に比べて、今の自分の声は感情やソウルフルな表現によりふさわしい響きになっていると思う。それは知恵と経験から来たものだ。ウイスキーも少しね」
同じインタビューの中で、ホール&オーツではなく、ソロで活動することのクリエイティブな利点についても語っています。
「ジョンと一緒にステージで演奏していた時、僕たちにはホール&オーツ名義以外の曲を演奏しないというルールがあった。それは僕にとって、とても制約的だった。ソロ曲が大好きだったし、そのほとんどを自分で書いたからね。長年にわたって積み上げてきた多くの曲を演奏できなかった。表現の場がなかったんだ。今は完全に解放されて、ずっと楽しいよ」