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デイヴ・ムステイン、メタリカに解雇された経緯を再び詳細に語り、「あいつらの音楽の多くは俺が書いたものだ」と主張

2025/05/29 18:09掲載
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Dave Mustaine
Dave Mustaine
メガデス(Megadeth)デイヴ・ムステイン(Dave Mustaine)は『ショーン・ライアン・ショー』の3時間に及ぶインタビューの中で、1980年代初頭のメタリカ(Metallica)時代について語り、バンドから解雇された経緯について、再び詳細に語っています。

「ニューヨークに移ろうを決めたのは、ラーズが俺たちをマネージメントしたい人物を見つけたからだった。その男はジョン・ザズーラで、メガフォース・レコードを経営していた。彼は俺たちのデモテープ『No Life 'Til Leather』を聴いて、世界中の他の人たちと同じように完全に夢中になった。彼らはバンドを呼び寄せてレコーディングをさせたがっていた。その道中、俺たちは交通事故に遭った。雪の中を走行していた。デンマーク出身のラーズを除いて、俺たちは誰も雪道の運転の経験がなかった。俺は24フィート(約7.3メートル)のライダー・トラックを運転していて、牽引バーでジェイムズのピックアップトラックを後ろに連結していた。運転中に黒い氷に滑って、トラックがスピンしてしまった。なんとか高速道路の中央で車体を立て直したが、トラックは停止し、対向車がこちらに向かって来ていた。

その現場で起きたこと...マーク・ウィテカーという男がいた。たしか彼は(メタリカの)最初のアルバムをプロデュースした人物で、当時は俺たちの音響とか担当していた。彼は死にかけた。俺は彼をその場から移動させた。彼が立っていた右側にトラックが迫っていた。もし俺がそのトラックに気づかず、彼を助けていなかったら、彼は死んでいただろう。U-Haulの営業所で新しいトラックを借り、機材をすべて移動させた後、ジェイムズとラーズは俺を解雇することを決めた。あの運転の件を俺のせいにして、俺を解雇することを決めたんだ」

メタリカから解雇された主な理由は、ムステインの過度の飲酒だったという長年の疑惑について、ムステインはこう反論しています。

「俺たちは皆飲んでいた。だからバンド名が“ALCOHOLICA(アルコーリカ)”と呼ばれていた。(俺だけが)“デイブ・アルコーリカ”と呼ばれてたわけじゃない。全員が飲んでいた。俺が抜けた後もあいつらは飲み続けたんだ。あれ(自動車事故)がおそらく終わりの始まりだったと思う。

ニューヨークに行った時、俺は2日分のギターリフが録音された1/4インチテープを持っていた。俺がただひたすら弾きまくったやつだ。そのテープとテーププレイヤーをニューヨークに持って行った。そこで2回ライヴをやって、その後の朝、俺は起こされて“お前はクビだ”と言われた。“何言ってんだ?”と返したら、“お前はクビだ”だと。俺は“警告もなし? やり直しのチャンスもくれないのか? いきなりクビだと?”。不公平だと思ったよ。人間性のかけらもない卑劣なやり方だった。だから本当に頭に来たし、それが後の原動力になった。当時は本当に怒っていて、あいつらのことが許せなかった。去り際に“俺の音楽を使うな”と言ったのに、もちろん使われた。『Ride The Lightning』(のタイトルトラック)が俺が書いた。“The Call Of Ktulu”も。他には? “Phantom Lord”、“Metal Militia”、“Jump In The Fire”、“The Four Horsemen”もだ。(『Master Of Puppets』収録の)“Leper Messiah”も大半書いた。クレジットされなかったが、リフを聴けばば、それが俺のリフだとわかる。自分のリフを聴いて“これは俺じゃない”なんて言うと思うか? そう、あいつらの音楽の多くは俺が書いたもので、最初のアルバムのソロは全部俺のやつだ。カークが必死にコピーしたやつさ」

バンドの全員が重度の飲酒をしていたにもかかわらず、なぜ自分が標的になって解雇されたのか尋ねられたムステインは、こう答えています。

「俺は酔っ払うと暴力的になってしまったからだ。昔ジェイムズとクラブに行った。(サンフランシスコの)古いマブハイ・ガーデンズで、ザ・ストーンの向かいにあった。俺たちが店の前で立っていたら、路地から男が出てきて“路地で女の子が男に殴られている”と言った。もちろん、正義の味方である俺は、そんな話を聞いて見て見ぬふりなんてできなかった。ジェイムズと一緒に路地に入ると、戦い慣れていないジェイムズは“殺せ、殺せ、殺せ”と叫び始めた。するとバンの陰から、ジェイムズよりずっと大柄な男が出てきて“誰が俺を殺すって?”と叫んだ。ジェイムズは俺を指さした。俺はすぐさまその男を掴んで抑え込み、動かなくなるまでラビットパンチを浴びせ続けた。それから路地を抜けて店の前で立ち、救急車が来るまで待っていた。それだけの話だ。ジェイムズはおそらくそれを見て“こんなのに関わりたくない。ロサンゼルスでもデイヴに殴られたし、あいつは暴力的すぎる”と思ったんだろう。実際、俺はジェイムズの口を殴ったことがある。あいつが俺の子犬を蹴ったからだ」

ヘットフィールドとの乱闘について、さらに詳しく説明するよう求められ、次のように述べています。

「俺が大麻を売って生計を立てていた頃、あるときコンサートをやったとき、みんなは俺がステージにいることを知っていたので、(大麻を保管していた楽屋の)窓をこじ開けて全部持っていったんだ。大麻を全部持っていかれて本当に腹が立った。それで犬を2匹飼うことにした。甥っ子が1匹、俺がもう1匹を飼って、リハーサルに連れて行った。その犬は遊んでいて、俺の方を見上げていた。(メタリカの元ベーシスト)ロン・マクガヴニーがすごくかっこいいGTOに乗っていて、彼女(犬)は車に寄りかかって前足をクォーターパネルに乗せたら、その時、(ジェイムズが)“バン”って蹴りやがった。“何すんだ!”と俺は叫んだ。彼女は前庭から家の中まで走ったあと、まだ罵声が飛び交っていた。俺は“黙んないと口を殴るぞ”と言ったら、ロンが“ジェイムズを殴るならまず俺を殴れ”と言うから、“お前は関係ねえだろ”と言った。ジェイムズも同じこと言って、“ロンを殴るならまず俺を殴れ”と言った。俺は“わかった、お前の勝ちだ”と言って、バンってジェイムズの口を殴り、ロンはヒップトスでテレビの方に投げ飛ばした。それで終わりだった」

メタリカからクビになった後、何をしたか尋ねられたムスタインは、こう答えています。

「家に帰って友達に連絡して“辞めた”と言った。そしたら彼女が“違うでしょ、クビになったんでしょ”と言われた。俺は“ああ、クビだ。辞めたんだ。クビになったんだ。どうでもいいけどな。とにかく帰ってきた。言葉の間違いだ。結果は変わらない”と返した。それから、絶対に“辞めた”と言わないようにした。俺が不当に解雇されたこと、そして俺はまったく気にしてないことをみんなに知ってほしかったから。確かにメガデスはメタリカほど大きくないかもしれない。でもな、彼らの大ヒット曲“Enter Sandman”ってあるだろ? 今すぐバンド、EXCELで検索してみろ。確か“Into The Unknown”って曲だろ思う(※実際の曲名は“Tapping Into The Emotional Void”)。すごく似てるから」