
Bruce Springsteen (Photo by Harold Feng/Getty Images)
ニュージャージー州のバーは、
ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)がトランプ米大統領への批判を続けていることを受け、店でスプリングスティーンのカヴァー・バンドが演奏するのは「リスクが高すぎる」と判断し予定されていた公演を断ったと報じられています。キャンセルしたことでこの店は非難を浴びています。
NJ.comなどによると、このカヴァー・バンド「No Surrender」は、スプリングスティーンをはじめとするクラシック・ロックのカヴァーを20年以上続けている8人組バンド。5月30日にニュージャージー州トムズリバーの「Riv's Toms River Hub」で公演を行う予定でした。
しかし、このバーのオーナーであるトニー・リヴォリは今週、このバンドの「ボス」であるブラッド・ホビコーンに、バーは保守的な客層のため、スプリングスティーンのカヴァー曲を演奏することは「現時点ではリスクが大きすぎる」として、公演のキャンセルを伝えたという。
ホビコーンがスプリングスティーン以外のカヴァー曲でライヴを行うことを提案したところ、リヴォリは「それに対して2,500ドルを支払う理由が見つからない。残念だけど、その金額では高すぎる。その金額でスプリングスティーンのトリビュートをやりたかった。ソーシャルメディアチームが宣伝すれば、うまくいくはずだった。でも今は、ブルースが黙っていられないせいで、全部台無しだ」と返答したという。リヴォリはベーシストのガイ・フレミングにもメールを送り、「国歌が流れる際、私のバーは全員立ち上がり完全な静寂に包まれる。それがうちの客層だ。トムズ・リヴァーは保守的で、彼の馬鹿げた行為を許さない」と書かれていたという。
ホビコーンはNJ.comにこう語っています。
「僕たちにとってこれは全く政治的なことじゃないんだ。僕たちはただのカヴァー
・バンド。お金を稼ごうとしているだけだし、メンバーはみんな生活がかかっている。本当に被害を受けているのは僕たちなんだよ」
一方、リヴォリはNJ.comの取材に対して、公演のキャンセルを否定し、彼は最終的にバーでの出演を断ったのはNo Surrender側だと主張しています。
No Surrenderはその後、NJ.comに対し、最終的に「ネガティブな雰囲気」と「安全面での懸念」から、そこでのパフォーマンスをすることはないと語っています。
この件がネットで広まると、「Riv's Toms River Hub」は、レビューサイトのYelpでレビュー爆撃を受けており、現在ではページ上の投稿が一時的に利用不能になる事態になっています。