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よく間違われるニコラス・ケイジとニック・ケイヴ、ケイヴはブラジルでバーで失意の男性のためにケイジのふりをしたエピソードを語る

2025/05/13 09:25掲載
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Nicolas Cage (photo by Leon Bennett/WireImage) / Nick Cave (photo by Jason LaVeris/FilmMagic)
Nicolas Cage (photo by Leon Bennett/WireImage) / Nick Cave (photo by Jason LaVeris/FilmMagic)
ニコラス・ケイジ(Nicolas Cage)ニック・ケイヴ(Nick Cave)。名前の綴りが似ていることから、よく間違われるという2人。先日にはケイジが「ニック・ケイヴと間違えられない日はないと思う」と英ガーディアン紙の新しいインタビューの中で語っていましたが(詳しくはこちら)、新たにケイヴは最新のニュースレター「Red Hand Files」の中で、ブラジルのバーで失意の男性と出会い、男性のためにケイジのふりをしたという面白いエピソードを語っています。

「何年も前のこと、サンパウロに住んでいた頃、パーティーか何かからの帰り道に、夜遅くに一杯飲もうとバーに立ち寄った。私はかなり酔っていて、かなり遅い時間だったので、店の中にはほとんど客はいなかった。バーのカウンターで若いブラジル人の男性の隣に座って、飲み物を注文した。彼は少し落ち込んだ様子だったので、大丈夫かと尋ねた。彼は大丈夫だと答え、私たちは話し始めた。彼はブラジル北部の町出身で、仕事を探しに妻と共にサンパウロに来ていた。彼は自己紹介をした。“ディエゴだ”。彼が私の名前を尋ねると、バーテンダーが身を乗り出して彼に言った。“君が話してるのはニック・ケイヴだ!”。ディエゴは突然興奮し、椅子の上で飛び跳ねて、“あなたが大好きだ”“あなたの大ファンだ”と繰り返した。彼は私を見たり、飲み物を見たりしながら、首を振って“ニック・ケイヴ。あのニック・ケイヴだ”と呟いていた。

私たちはそこに座って数時間話し続け、完全に酔っ払った。すると、ディエゴが悲しげな表情になった。私は彼に再び大丈夫かと尋ねると、彼は泣き崩れて言った。“妻に家から追い出されたんだ。二度と帰ってくるなって言われた。俺のこと嫌いだって言うんだ”。私は酔っていたので、彼を抱きしめて尋ねた。“どうして彼女は君を嫌っているんだい?”。彼は言った。“俺のことバカだと思ってるんだ”。そして彼は私を指差して言った。“彼女は君のことが大好きなんだ。完全に大好きなんだ”。私は“本当に?”と尋ねた。彼は答えた。“そうだよ、『ペギー・スーの結婚』は彼女が大好きな映画なんだ。百回くらい見てると思う”。そう言うと、ディエゴはまた泣き始めた。私は彼が間違えて、私を俳優のニコラス・ケイジと混同していることを説明しようとしたが、彼は悲しみと驚きが入り混じった、あまりにも哀れな表情で私を見上げたので、言えなかった。彼は“彼女は君のことが大好きなんだよ、本当に”と言っていた。

それから彼は私の俳優としてのキャリアについて尋ねた。私は“私はあなたと同じ普通の人だ。ハリウッドは言われているほど素晴らしい場所ではない。残酷な場所になることもある。時には孤独になることもある”などと言った。しばらくすると、私は自分の役割にも熱が入ってきた。私は彼に、『赤ちゃん泥棒』は私のキャリアの中で最も特別な経験であり、ハイライトであること、ジョン・グッドマンは魅力的で複雑な人物だったこと、コーエン兄弟と一緒に仕事ができたことは本当に光栄だったこと、彼らは“その道の達人”だったなど、ありきたりなことを話した。結局、ディエゴは家に帰って、妻のアナに、彼女の一番好きな俳優に会ったこと、そしてニック・ケイヴから、自分はバカじゃない、いい人だと言われたことを伝えようと決めた。彼は、私が一緒に家に帰って、良い言葉をかけてくれないかと提案した。私は、翌朝早くから映画の撮影があるため、それは無理だと伝えた。結局、彼は折れて、代わりにバーテンダーからペンと紙をもらい、私は書いた。

“アナへ、ディエゴはバカじゃない。彼はいい奴だ。愛を込めて、ニック・ケイジ”

ディエゴは私を抱きしめてキスし、手にしたメモを振りながらドアからよろめきながら出て行った。バーテンダーが身を乗り出して言った。“彼の妻の言うことは一理ある”。

とにかく、私とケイジさんの間のこういう勘違いはよくあることだ。でも、私は気にしない。ファンだから。みんな、『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』は観たかい?すごい映画だよ。

愛を込めて、ニック」

ニック・ケイヴが自身のニュースレターでニコラス・ケイジと間違えられたことについて書いたのは、これが初めてではありません。2022年の投稿では、税関職員に映画『フェイス/オフ』での演技が大好きだと言われたというエピソードを明かしています。同じ投稿の中で、ケイヴは数年前にオーストラリアでニコラス・ケイジ本人に実際に会ったことについても書いています。