盗まれたギターを持って所有者のオーディションを受けに来たギタリスト。所有者だとは知らずに「すごくいいギターだよね?街で出会った男から買ったんだ。俺の一番好きなギターだよ」とギタリストが熱く語るのを見て、所有者は真実を告げずにそのギターを譲ることにした。所有者は、
ザ・ランナウェイズ(The Runaways)でも活躍した
リタ・フォード(Lita Ford)。『Guitarist』の最新号のインタビューの中で、この出来事を振り返っています。
「ある時、私のギターが1本なくなった。美しいギターで、ターコイズグリーンの(B.C.リッチ)モッキンバードで、エボニー指板にフレットのインレイがないモデルだった。
私はその後、ギタリストのオーディションをした時があった。
ギタリストたちが私のスタジオに来て、その中に、あのターコイズのギターを持った男がいた。私はそれを見てすぐに“私のギターだ”と思った。すると彼は私を見て、“そうでしょ、すごくいいギターだよね?”と言い、こう続けた。
“街で出会った男から350ドルで買ったんだ。信じられる? 俺の一番好きなギターだよ”
私は彼からそれを取り上げることがどうしてもできなかった。彼に持たせてあげたかった。彼はオーディションには受からなかったけど、まあ、ギターは手放さなくて済んだわけだしね。それが私のものだと知らなかったからね」