ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)は「ボス」として知られていますが、本人はあまりそのニックネームを好んでいないという。「“ボス”という呼び名は、俺の人生をずっと付きまとってきた。今でもそうだ。もう慣れたよ。諦めて慣れたんだ、多分ね」と、The Hollywood Reporterのポッドキャスト『Awards Chatter』の新しいエピソードの中で語っています。
スプリングスティーンは、そのニックネームの由来についても説明し、それは単に彼がバンドやスタッフに給料を払っていたからだと述べています。
「“ヘイ、ボス、今週は給料もらえるの?”“もちろん”みたいな感じでね。それをあるDJが聞いてラジオで使い始めて、いわゆるバイラルになったんだ。それが今に至っているわけだよ」
このエピソードは、ピーター・アメス・カールリンが2012年に発表した伝記『Bruce』でも明かされていました。同書によると、最初の3年間はスプリングスティーンの親しい仲間だけが使っていたそうです。1974年のある時点で、ジャーナリストがスタッフの一人が「ヘイ、ボス!」と言うのを耳にし、そのニックネームが公に知られるようになったという。
Eストリート・バンドのメンバー、スティーヴ・ヴァン・ザントは本の中でこう語っています。
「彼がその名前で呼ばれても、誰も真剣に受け止めなかった。僕が彼を“ボス”と呼び始めるまではね。僕もボスだったから、僕が彼をそう呼び始めると、“スティーヴィーがそう呼ぶなら、何かあるに違いない!”という感じで、みんな真剣に受け止めるようになったんだ」