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ゲイリー・ムーアの息子ジャック、父親からギターを教わったこと/「父と一緒に曲作りがしたかった」/トラヴェリング・ウィルベリーズとの思い出など語る

2025/04/16 18:30掲載
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Gary Moore and Jack Moore
Gary Moore and Jack Moore
ゲイリー・ムーア(Gary Moore)の息子でミュージシャンのジャック・ムーア(Jack Moore/37歳)はGuitar Player誌の新しいインタビューの中で、父親からギターを教わったこと、「父と一緒に曲作りがしたかった。きっと、すごくうまくいったと思うんだ」、そしてゲイリーがゲスト参加したトラヴェリング・ウィルベリーズ(The Traveling Wilburys)との思い出などを語っています。

ジャックが記憶している父親との最も古い思い出は、1990年代初頭のもので、ムーアのアルバム『Still Got the Blues』と『Early Hours』の頃ものだという。

「父はよく僕を自分の部屋に閉じ込めて、ビブラートを練習させていました。父はそれが僕の弱点だと最初に気づいたので“自分の部屋に行って練習しろ”と言っていました。僕は部屋に行って(ジミ)ヘンドリックスの曲をたくさん聴いた。父より優れた先生はそうそういない。父に認めてもらえるよう、僕は何時間も演奏して、腕を磨いていったんだ」

父が認めてくれたときは、それはささやかなことでしたが、とても意味のあることでした。

「あるとき、僕がリビングルームでギターを弾いていたら、父が通りかかって、僕に“もう一度やってみろ”と言わんばかりの視線を投げかけてきたんだ。だから僕が弾くと、父はうなずいてくれて、そのまま歩き去って行ったんだよ」

父親は厳しい教師であることもありましたが、ジャックが独自のスタイルを確立する余地を与えてくれました。ジャックは2008年に父親と一緒にツアーを行うことができましたが、彼らの関係には実現しなかった側面もありました。

「父と一緒に曲作りがしたかった。きっと、すごくうまくいったと思うんだ」

「音楽に対する努力の大切さや、何事も当たり前だと思わない姿勢など、父はたくさんのことを教えてくれた。自分のやりたいことを追求し、創造し、独自のスタイルとアイデンティティを確立する情熱も与えてくれた。父はあらゆる意味で素晴らしい父親でした」

ジャックは現在、18歳の誕生日に父親から贈られたゲイリー・ムーアのシグネチャーモデルのギブソン・レスポールを弾いています。また、かつて父親が所有していたファイアーバードギターもステージで演奏しています。

ファイアーバードギターについてジャックは笑いながら、こう語っています。

「父がそれを買った時のことは聞いているよ。イングランドのブライトンにあるGAKという店にあって、父はそのギターを欲しくてたまらなかったんだ。父からは、お前には絶対やらないぞ、と言われていたから、あれは僕にとってかなり思い入れのある一本なんだ」

ジャックは子供の頃、父親のそばで音楽界の大物たちを間近で見てきました。

例えば、ジョージ・ハリスンはゲイリー・ムーアを深く尊敬しており、トム・ペティ、ジェフ・リン、ロイ・オービソン、ボブ・ディランと共にトラベリング・ウィルバーズのセカンドアルバム『Vol.3』に参加するよう彼を説得するのに一役買いました。

「幼い頃でしたが、ジョージのことはとてもよく覚えています。本当に素晴らしい人で、特別な人でした。(全員がウィルベリー姓という設定だったトラヴェリング・ウィルベリーズにおいて)、父はケンと呼ばれていました。家には“ケン・ウィルベリー”と書かれたピックが置いてあったのを覚えています」

ジャックは子供の頃、トム・ペティがジャックをおんぶしてトムの牧場を案内してくれたという逸話を明かし、またジャックはトム・ペティの曲が与えた大きな影響について、「父と一緒に音楽を聴いた最初の思い出は、トム・ペティのレコードでした。僕は彼の作品の大ファンで、父も大好きでした」と語っています。

ジャックは現在、英国ではなくバルセロナに住んでいます。今は、音楽パートナーであるマルチ・インストゥルメンタリストのクエンティン・コヴァルスキーとレコーディングやジャムセッションを行っており、2人は2025年内にアルバムをリリースする予定です。