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ドン・ドッケン 自身の今後について語る、アルバムはもう作らない/ジョージ・リンチとEPを作るかもしれない/ライヴはおそらく2025年内まで

2025/04/07 17:54掲載
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DON DOKKEN
DON DOKKEN
ドッケン(Dokken)ドン・ドッケン(Don Dokken)は、カッシウス・モリスとの新しいインタビューの中で、自身の今後について語っています。

2019年11月に行った首と脊椎の手術による合併症が、2023年発売のアルバム『Heaven Comes Down』の制作に影響を与えたことを公にしていたドンは、先日に行われた他のインタビューの中で、『Heaven Comes Down』がドッケンにとって最後のアルバムになるだろうと語っていました。

今回のインタビューの中で、その件について詳しく説明しています。

「50年で13枚のアルバムを作った、もう十分に音楽を書いたと思っている。俺はそれでいいと思っているが…でも、絶対とは言えない。もしかしたら、ジョージ・リンチと一緒にEPを制作するかもしれない。ジョージとそのことについて少し話した。俺はアルバム1枚分を制作するだけの精神的なエネルギーは自分にはないと思うと伝えた。大変な作業だからね。でも、4~5曲は作りたいかもしれないとも伝えた。8年前に新曲を作った。タイトルは“(It's) Just Another Day”。(ドッケンの)オリジナルメンバー全員でレコーディングして、(そのラインナップで)日本にも行って(数回のライヴを行い)、自分たちがどうやってやっていけるのか、そういったことを試すための実験だった。

(その頃、ジョージとは)アルバムを作ろうと話していた。でも、ジョージ・リンチの過去5つのプロジェクトを聴いてみれば、俺の目指す方向とはまったく異なるものだと分かるはずだ。『Heaven Comes Down』は、ジョージがやっていることとはまったく関係ない。彼はあっちの道へ進み、俺はそっちの道へ進んだ。だから、俺らが一緒に集まって、うまくいく曲を書けるかどうか、全員が同じ考えでいられるかどうかはわからない。俺はそうは思わない。だから、そういうことなんだ。いま俺がやりたいのは、例えば俺が“ジョージ、ギターのリフを4つくらい書いて、そのどれかが俺の心と魂に響くかどうか試してみない”と言うことだ。“Just Another Day”のような曲をね…オリジナルメンバー全員、ミック・ブラウンとみんなでその曲を書いた。もちろん、それは二度とできない。ミックはもう引退してしまって、もう二度とプレイするつもりはないとかなり頑なになっている。彼は10歳の頃からプレイしてきた。70年代からだ。彼が疲れ果てているのは理解できる。

俺はいつもドラマーが一番大変な仕事だと言ってきた。ひじ、手、関節炎、膝頭、足首、足、背中・・・ドラマーが一番大変な仕事なんだ。俺はただそこに立って天井を見つめて、“やあ、みんな、調子はどう?”と声をかけるだけだ。あるいは、ギタリストとして、ただそこに立って演奏するだけだ。でも、ミックはマシンだ。ミックはドッケンのマシンだった。俺はいつも彼に“もっとソフトに演奏してくれ。そんなに激しくドラムを叩かないでくれ”と言っていた。すると彼は“強く叩かない方法がわからない”と答えた。自分のリズムを維持するためにね。彼は“ただ叩いているだけだ”と言っていた。それが彼を追い詰めてしまい、彼は引退したんだ。

どうなるかはわからない。ジョージと俺はそのことについて少し話したけど、すべては彼が3曲、つまり音楽だけを書いて俺に送ってくれるかどうかにかかっている。俺はレコーディングスタジオに入り、ペンと紙を取り出して“これはちょっとクールだ”と言うだろう。で、それを切り刻んで自分に合うようにして、2、3曲作ってみる。そして、みんながそれを気に入れば、それでいいし、気に入らなければ、それでいいんだ。

(ライヴをいつまで続けるつもりなのか?)

おそらく年内だろうね。ポール・マッカートニーは80代だろ?ミック・ジャガーも80代だし、キース・リチャーズもまだやっている。今ではエルトン・ジョンさえも、ピアノの椅子に座って演奏している。理由はともかく、みんな年を取ってきているんだ。だから、俺もいつかは終わりを告げる時が来ると思うよ。

本当のところ、俺は自分勝手な人間だと思う。自分の人生を楽しみたい。死ぬまで歌ったり書いたりしたくない。みんなから遠く離れた自分の家にいたい。俺は(ニューメキシコ州の) 山の上で暮らしている。隣人もいない。犬はいる。完璧な生活だ。それに素晴らしいキャリアも築いてきた。10歳で演奏を始めたんだ。

ツアーをしなければならない、ガス代を払うために演奏しなければならないなら、それは理解できる。ありがたいことに、俺はそういう立場にはない。誰かが俺に引退を考えているのかと尋ねてきたら、こうするんだ。(壁にかかったゴールドとプラチナのレコードを見せる)。いくつか飾ってあるだろ…。音楽で自分の言いたいことは伝わったと思う。もちろん、俺は続けていきたい気持ちはあるが、作曲できなくなったらおしまいだ。

(首と脊椎の手術で右腕がほぼ麻痺したことに言及して)もうダメだなんだ」