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ルー・グラム、フォリナーのロックの殿堂入りはバンドとの長年のわだかまりを消す「人生を変える」出来事だったと語る バンドとの活動を続けたいとも

2025/04/02 17:25掲載
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Lou Gramm - Rick Diamond, Getty Images
Lou Gramm - Rick Diamond, Getty Images
2024年、フォリナー(Foreigner)がロックの殿堂入りを果たしましたが、これはルー・グラム(Lou Gramm)にとっては長年抱えてきたバンドとのわだかまりを消す「人生を変える」出来事だったそうです。グラムは4月28日から始まるフォリナーの南米ツアーに参加します。米ビルボード誌の新しいインタビューの中で、殿堂入りが自身の考え方にどのような影響を与えたかを語っています。

「(殿堂入りして)以来、個人的に長年抱えてきたものを手放す方法を見つけなければならないと感じていた。曲にあるように、あるがまま(let it be)に受け入れようとしている」「ありきたりな表現だけど、本当だよ。人生は短すぎる。大げさに騒ぎ立てられていることの多くは、乗り越えるのは簡単だし、謙虚になって少し手を差し伸べればいいんだ。過去20年間怒ってきたことは、大したことではないからね」

グラムとフォリナーの問題は、バンド創設者ミック・ジョーンズ(Mick Jones)との論争に大きく起因しています。2人は一緒に活動していた間、実りあるクリエイティブな関係を築いた時期もありましたが、ソングライティングのクレジットやバンドの方向性を巡って衝突もしました。グラムは2003年にフォリナーを脱退しています。

ジョーンズは2024年2月に、自身がパーキンソン病と診断されたことを公表しました。同年10月に開催されたロックの殿堂入りのセレモニーには、闘病を続けるジョーンズは欠席しています。このジョーンズの欠席が、グラムの考えを明らかに変えたという。ジョーンズとはもう直接連絡を取っていないグラムは、こう続けています。

「彼がセレモニーを見てくれていたらいいんだけど…。素晴らしい経験だったし、僕たち全員、特にミックが成し遂げたことに対して、本当に名誉なことだった。僕たちのクリエイティブなパートナーシップは本当に素晴らしいものだったし、僕たちは皆、とても誇りに思っていたと思う」

この新たな友好的な関係は、グラムの後任として2005年からバンドのフロントマンを務めケリー・ハンセンとの関係にも及んでいるという。「以前はあまり良い関係ではなかったけれど、今は良好だよ」と語っています。

ビルボードはハンセンにもインタビューしており、「彼がそう感じてくれてうれしいよ。来年の結成50周年には、多くのオリジナルメンバーがステージに登場してくれることを願っています」と話しています。

グラムは、フォリナーが3月15日にフロリダ州クリアウォーターで行った公演にゲスト参加し、また4月28日からペルー、エクアドル、コロンビア、チリ、アルゼンチン、ブラジル、メキシコとめぐるフォリナーのツアーにも参加します。ハンセンは「居住地の問題」のためこのツアーには参加しません。

グラムは、このツアーが終わった後もフォリナーとの仕事は続けていきたいと希望を表明しています。

「僕がこのバンドと一緒にステージに立つことに、不自然さや疑問を持つ人はいないと思う。(2000年代半ばから活動している現ラインナップについて)ミックが僕と別れた後にやりたかったことであり、彼は素晴らしい仕事をしてくれた。彼らはこの20年間、その名前を維持し、旗を掲げ続けて素晴らしい仕事をしてくれた。彼らには多くの称賛が送られるべきだ」

フォリナーは2024年夏にグラムをフィーチャーした新曲「Turning Back The Time」をリリースしました、この曲のデモが最初に作られたのは1996年でした。グラムによると、他にも未発表曲「Fool If You Love Him」があり、最近新たにヴォーカルを録音したという。

「フォリナーはアルバムを制作するたびに、いつも必要な数よりも3~4曲多くレコーディングしていた。通常、10曲を選び、残りは完成しているか、ほぼ完成しているかだったが、いずれも素晴らしいものだった。素材が不足することはないようだよ」

数年前にフォリナーとのツアーから離れたジョーンズは、マーティ・フレデリクセン
と既存の曲と新しい曲の両方に取り組んでいたという。ハンセンは「完成度の異なる曲がいくつもある。あとは時間の問題だ。今回のツアーに出ていない僕には、それらの曲を仕上げるための時間があるかもしれない」とコメントしています。