The Ghostbusters Soundtrack
映画『ゴーストバスターズ』公開直後、ヒューイ・ルイスは主題歌を手がけた
レイ・パーカーJr.(Ray Parker Jr.) を盗作で訴えました。その後、この訴訟は示談が成立し、合意の条件のひとつとして、関係者は誰もこの件についてコメントしてはならないことになっています。元
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース(Huey Lewis & The News) のギタリスト、クリス・ヘイズはこの盗作騒動について、Vertex Effectsの新しいインタビューの中で、言える範囲のことを語っています。
ヒューイ・ルイスは、レイ・パーカーJr.が「Ghostbusters」のメロディ(主にベースライン)をヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの楽曲「I Want a New Drug」(1984年アルバム『Sports』収録曲)に基づいて作ったとして訴えました。「I Want a New Drug」はヒューイ・ルイスとクリス・ヘイズによる共作です。
クリス・ヘイズはこう話しています。
「(この件について)NDA(秘密保持契約)を結んでいるけど、何が起こったかは誰もが知っていると思うし、大したことではない。すべて法廷外で解決した。
何が起こったかというと、アイヴァン・ライトマン、確か『ゴーストバスターズ』のプロデューサーだったと思うけど(※同映画の監督も務めた)、彼が僕たちのもとを訪ねてきた。僕たちは当時ツアー中だったのでかなり忙しかったんだけど、彼はやって来て“僕らの映画『ゴーストバスターズ』にI Want a New Drugを使わせてほしい”と言ったんだよ」
後に社会現象となる『ゴーストバスターズ』ですが、もちろん、この時点では知られておらず、実際、ヘイズもバンドも『ゴーストバスターズ』のことをまったく知りませんでした。彼は「『ゴーストバスターズ』って何だ? 面白いの?本当に『ゴーストバスターズ』?どんな内容?」と振り返っています。
ヘイズは続けて、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの当時のマネージャーが、このプロジェクトを見送るよう助言したと語り、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース側はこの話しを断ります。
映画制作者たちは2004年のPremiere誌のインタビューの中で認めていたように、すでに“I Want a New Drug”を特定のシーンの仮のBGMとして使用しており、オリジナルが使用できない場合は、それに似たものを作成したいと強く望んでいました。
ヘイズはこう続けています。
「裏で何が起こっていたかというと、誰かがレイ・パーカーのところに行って“こういう曲が必要なんだ”と言ったんだと思う。そして、そういうことになったんだ。
多くの曲が派生的なものだということは僕も理解しているよ。最終的には和解に至ったので、すべてうまくいった。CBSとの訴訟だったので、彼らも訴訟沙汰にはしたくなかったんだろうね。すべて法廷外で解決した。すべてがうまくいったんだ」
ヘイズは、訴訟の詳細や、最終的にどれだけの金額を得たかについては話すことが許されていませんが、彼は眉をひそめて皮肉っぽく笑いながら、「今は『ゴーストバスターズ』が大好きだよ」と語り、レイ・パーカーJr.についても好意的なコメントをしています。
「レイ・パーカーも大好きだよ。素晴らしいギター奏者で、素晴らしい人物だ。レイについては何の不満もない。レイは素晴らしいと思っているよ」
インタビュー動画
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レイ・パーカーJr.「Ghostbusters」
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ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース「I Want a New Drug
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