
Peter Wolf / Waiting on the Moon: Artists, Poets, Drifters, Grifters, and Goddesses
J・ガイルズ・バンド(J. Geils Band)の
ピーター・ウルフ(Peter Wolf)は恋人のフェイ・ダナウェイがジャック・ニコルソンと一緒に2階に行ったきり、翌朝になって帰ってこないことに苛立ち、ニコルソンの家具をプールに投げ入れたことがあるという。
自身の回顧録『Waiting on the Moon: Artists, Poets, Drifters, Grifters, and Goddesses』で振り返っています。米PEOPLEが抜粋を公開しています。
ダナウェイとニコルソンは、ロマン・ポランスキー監督した1974年のアメリカ映画『チャイナタウン』に出演する予定でした。ある夜、ニコルソンは翌週の月曜日に撮影するシーンの準備のためにダナウェイを自宅に招きました。彼女はウルフも一緒に来るよう誘いました。
「夜が更けるにつれ、他の客は帰ってしまったようで、ジャックとフェイ、そして俺の3人だけになってしまった。彼らはポランスキー監督について話し、彼の気質に対処する最善の方法を話し合っていた。ジャックは脚本の打ち合わせに、2階にフェイを招いた。フェイは俺に待っててくれると尋ねたので、俺は“もちろん構わないよ”と答えた」
しかし、数時間経っても、ニコルソンとダンウェイは降りてきませんでした。ウルフはダナウェイを呼びましたが返事はありませんでした。
「俺はリビングルームで待ち続けた。そして、日が昇るのを目にしたとき、自分が考えていることが間違いなく起こっているのだと気づいた。俺は再び、より強く、より大きな声で彼女の名前を呼んだが、それでも返事はなかった」
ウルフは車を運転しなかったため、気まずい状況のままニコルソンの家で足止めを食らっていました。結局、彼はタクシーを呼びましたが、タクシーが到着すると、彼は運転手に5分間待つように言いました。
「俺はガラス引き戸を開け、本がたくさん積まれたコーヒーテーブルを手に取って、プールまで歩いていき、すべてを水の中に放り込み、沈んで底に落ち着くのを見ていた。
それからシンメトリー(均整美)を保つために、リビングルームから椅子を水の中に沈めると、テーブルの端にぴったりと落ちた。それから、もう一つの椅子を手に取って反対側の端に沈めたんだ。
芸術を愛するニコルソンなら、(フランス生まれの美術家・マルセル)デュシャン
へのオマージュをきっと理解してくれると思ったからね」
こういうこともありましたが、ウルフとダナウェイは1974年に結婚しました。しかし、2人は1979年に離婚しました。
あの夜、ニコルソンとダンウェイの間に何かあったのでしょうか? ダンウェイは2016年にPEOPLEに、2人の関係は『チャイナタウン』の撮影中ずっと完全にプラトニックなものであったと語っていました。「彼は当時アンジェリカ(ヒューストン)と一緒でしたし、彼女から離れるつもりはありませんでした」とダンウェイは語っていました。